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第138回 AIはビザや移住相談にどれだけ役に立つのか?

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第138回 AIはビザや移住相談にどれだけ役に立つのか?

移住やビザについて、AIを頼るのはただのギャンブルです。

AIを頼りに移住に挑戦していたら失敗していた

ビザ申請に関するご相談や、「日本での生活を整理し、ご家族全員でニュージーランドへ移住・永住したい」というお問い合わせが増えています。しかし、詳しくお話を伺ってみると、AIによって導き出された“アドバイス”を参考にしているケースが非常に多いです。

かなりの割合で、その情報を基に行動していた場合、単にビザが却下されるだけではなく、現在の仕事を辞め、多額の費用と時間を費やした結果、永住権までかなり遠回りになるケースや、移住そのものが失敗に終わる可能性が高いケースも見受けられました。そこで今回は、AIの意見を参考にして移住やビザ申請を進めることによる、デメリットについて書いてみたいと思います。

関連した状況を理解していないAIの限界

まず、AIが導き出すアドバイスは、個々人の状況や実際の事情を十分に考慮していないケースが多いという点が挙げられます。

例えば、メイン申請者のバックグラウンド、さらにはニュージーランドの労働市場の実情、どのような仕事に需要があるのか、現在持っているスキルがニュージーランドで通用するのかといった重要な要素について、AIは正確な情報を把握しているわけではありません。

このように、不確定な要素が非常に多い中で、AIが最適な答えを導き出すことは容易ではないと思います。実際に、「なぜAIはそのような方法を勧めたのだろう」と驚くほど、実現可能性の低い移住方法やビザ申請を提案しているケースを見たことが多々あります。

さらに怖いのは、例えば永住権取得を目指して留学を選択する場合です。近年は学生ビザの審査自体も厳しくなっていますが、仮に学校を卒業できたとしても、それだけで就職が有利になるとは限りません。

そのため、本来であれば、その方のバックグラウンドや経験、将来的な方向性などを丁寧にヒアリングした上で、現実的な選択肢を導いていくことが必要になります。

架空の法律、豪州の移民法、存在しない情報を出すAI

AIの回答は一見もっともらしく見えますが、実際には、存在しない情報や判例、関連性のない判例、さらには誤った法律を引用しながら、それらしく文章を作成しているケースも少なくありません。特に怖いのが、AIがニュージーランドの法律ではなく、お隣のオーストラリアの移民法を混在させたままアドバイスをしているケースがあることです。例えば、一定の疾患や障害をお持ちの場合、ニュージーランドでは健康条件を理由にビザが却下されることがあります。しかし、AIによっては、「医療保険に加入すること」や「治療費を支払えるだけの資金を証明すること」により、健康条件が免除されるという間違ったアドバイスをするケースがありました。

AIが作成した英文が原因でビザ却下

どのような文章を移民局に提出するかによって、結果が大きく変わります。 実際に、ご自身で移民局へ返答を行った結果、ビザが却下されてしまった方々の文章を拝見したことがあります。英語が堪能ではないとのことだったのに、その英文がネイティブレベルだったため、不自然に感じました。 また英語力に拘わらず「本当にこのような趣旨を伝えたかったのですか」と確認したところ、実際には本人が意図していた内容とは全く異なる意味で移民局へ伝わってしまっていたことが判明しました。

どうやら、十分に英語のニュアンスを理解されていない中で、AIが“それらしい自然な英文”へ修正してくれたため、そのまま提出してしまったようです。

昔の情報を基に助言するAI

さらに、AIは最新の情報を基にアドバイスをしているわけではありません。そのため、ビザルールだけでも、年間40回以上のルール改正が行われることを考えると、最新ではない情報をもとにAIがアドバイスする危うさをご理解いただけると思います。また、一番重要なのは、審査官とのやり取りの中で、相手の意図を汲み取りながら、適切かつ人間的な対応を行うことですが、そのようなやり取りはAIでは限界があります。

最後になりますが、AIは非常に便利なツールである一方、そのアドバイスに自分の人生を委ねてしまうのは非常に危険です。

移住やビザ申請では、個々の事情を丁寧に把握し、不安や問題に寄り添いながら、一緒に進めてくれる専門家の存在が大きな支えになることも多いと思います。

移住やビザ申請は、人生に関わる非常に重要な決断です。だからこそ、後悔のないよう、ご自身にとって最善と思える方法で進めていただければと思います。

このコラムは、一般的なビザおよび移民法に関する情報を提供することを目的としており、法的助言を目的としたものではありません。執筆者および弊社は、本コラムの内容に起因する損害について、一切の責任を負いません。また、免責事項も含めて本コラムの無断転載および改変を禁止します。政府公認の移民アドバイザーは、移民アドバイザーライセンシング法に基づき、ニュージーランド政府からライセンスを取得しています。執筆者はこのライセンス(フルライセンス)により、単独で移民に関する法的助言および全てのビザ申請代行を行う法的業務を提供することが認められています。移民アドバイザーと直接やり取りをせずに、無資格者を介して移民アドバイスを受けるなどのやり取りをする場合、違法行為であり、処罰の対象となる恐れがあります。また、移民アドバイスを受ける際は、トラブルや不利益を避けるためにも、政府団体IAAのウェブサイトでアドバイス提供者のアドバイザー番号とその種類を必ずご確認ください。ライセンス発給歴も確認できます。(アドバイザー番号の最初の4桁はアドバイザー資格申請年を示しています。)移民アドバイザーの中でも特定のビザカテゴリー限定でアドバイスを行うことが認められている Limited Licence 保持者については、どのビザカテゴリーについてアドバイスが可能なのか必ずご確認ください。弊社は無料のビザ相談所ではございません。ビザ申請者の気持ちが痛いほどわかる、本コラムの執筆者であるニュージーランド政府公認の移民アドバイザーが、日本人のお客様に対し、直接、日本語にて受任から審査結果に至るまで一貫して責任を持って対応し、ビザ取得に向けて尽力しております。難しいケースにおいても、約100%の成功率です。(執筆日2026年5月20日)

 
Aki Yamasaki
New Zealand Visa Partner Limited(ニュージーランドビザ申請代行センター)代表。NZ政府公認・移民アドバイザー(Licence No. 201701307)/NZ公認教育カウンセラー。カンタベリー日本人会協賛会員。Google Review 5.0。
ニュージーランド移住27年目、移民アドバイザー歴9年目。TOEIC満点、英検1級。Master of Business Lincoln Uni、Bachelor of Social Science (心理学) Waikato Uni,、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得し、現在も大学院ロースクールで法律を学ぶ。
一般的なビザ申請だけでなく、申請却下歴、犯罪歴、移民保護裁判所などの困難な案件にも対応。移民法に基づく法的助言、申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成等一貫して担当する。却下後の不服申立て、犯罪歴・病歴を伴う案件、移民大臣による特別な例外許可を求める案件、さらに弁護士や他の移民アドバイザーでもビザ取得に至らなかった案件についても、ビザ発給へ導いた実績を有する。 コロナ禍でビザ許可率が低下していた時期に、かつ素行要件にも抵触していた2件のビザ申請を除き、これまで受任したビザ申請の成功率は100%。評判の高い移民アドバイザーや留学エージェントからも案件の紹介を受けている。
法律分析と移民局への弁論書に定評あり。本気でニュージーランドのビザ取得を目指し、「応援したい」と思える案件のみ厳選して受任。弊社で申請代行可能かどうかの査定は無料。
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