同じエビデンスでの再申請ではビザ発給は難しい
以前のコラムでもご紹介したアジア系のクライアント様。本人申請で却下された後、弊社の申請代行による再申請後に移民局の却下決定を覆し、観光ビザを取得。その後も代理人を務めパートナーワークを取得後、現在、パートナー永住権の申請準備を一緒に進めています。もしあの時、ご本人が同じ書類で再申請していたら、ビザは却下されていたことでしょう。そして、1年近くにわたってパートナーさんと別々に離れて暮らすことになり、現在も入国すら出来なかったところでした。(因みに、その方には、数か月に一回の政府手配の帰国便しか選択肢がなかったので、再申請却下後、ビザの有効期限内にNZを出国出来なかった可能性すらあります。)次は永住権なので、より強力に、どのようなエビデンスやカバーレターで説明していくか、知恵を絞っているところです。
ハミルトン支局の審査方法が中々手強い
アドバイザーの友人と、最新のビザルールや移民局の審査方法についての意見交換を頻繁にしているのですが、いつも話題に上るのは、家族ビザ審査を担当しているハミルトン支局についてです。パートナーの実家に住んでいるため、同棲の事実を認定出来ないと、危うくビザ却下になりそうになった話が気になっています。同じシチュエーションで申請予定なので、戦々恐々としているのですが、そのクライアント様が包み隠さず全て打ち明けてくれる上レスポンスが早いので、作戦を立てやすい上、いきなり申請却下されないNZ国内申請なのでやりやすくもあります。
靴の購入履歴等で永住権却下とパートナーワークで禁止されている職種
友人が送ってくれたリンクの中に興味深い新聞記事がありました。タイトルは「エキゾチックな靴を購入したことにより、永住権申請却下」(Stuff,8月17日)ブラジル人女性が証拠として提出した共同口座に、靴の購入履歴と、その店からの入金があり、当該の店がストリップクラブを経営していたことから、申請者がパートナーワークでストリップをしていた疑いを移民局が持ち問題化。それに対し、申請者が否定したことを虚偽の事実を主張したとして、Character waiverと呼ばれる素行条件を満たさない申請者向けの工程に移るも、申請者の主張が認められず、結果、パートナー永住権申請を却下されたため、移民保護裁判所に提訴したケースです。
どの職種でも働く事が出来るとされているパートナーワークですが、厳密に言えば、性的なサービスを行う仕事や個人事業を行った場合はビザ発給違反で強制送還の対象になります。(全ての短期ビザでも同様に禁止)判決文を読んでみたのですが、ストリップはこの性的サービスに該当しないと裁判所が認定。万が一、この申請者が仮にパートナービザでそれに従事していても問題がない点など、審査過程で、移民局が全ての証拠を考慮していなかったこともあり、最終的に申請者の訴えが認められたようです。因みに弊社でもパートナーの方のCharacter waiverで、最終的に30P近くに及ぶカバーレターを提出し、永住権を発給してもらったことがあります。(以前のコラム)
裁判所で60%が勝訴。元審査官ですら審査方法に警鐘を鳴らす審査方法
以前、パートナービザの申請代行で、面接は行われるわ、追加資料の請求は来るわと、何でこんなに大変なのだろうと不思議に思ったことがあります。後で判明したのですが、銀行口座に出会い系サイトの購入履歴があり、それが理由で審査官が二人の関係性を疑っていた模様。しかし、実はそれは、たまたま同名のカフェでの購入履歴で、審査官の完全な勘違いでした。
因みに、他の記事では、元審査官が、「審査官自体の質が悪く(“Poor”)、多くの新しく雇用された審査官は、ビザルールを解釈出来ずに誤って適用している」と証言。更に、「文化的、個人的偏見によりビザ審査に遅延が生じ、(申請却下後)、裁判所に移民局の審査を覆す判決を出されている」と主張しています。同記事によると、2018年から2021年では、原告(申請者)の勝訴率は60%にも上ったとあります(Stuff,9月26日)。
パートナー条件見直しの最中か?
最近、ビザ方針について話し合うMBIE省内の「ポリシーアドバイザー」の求人広告が出ています。(Seek, 9月16日付) 興味を引いたのは、現在進行中のプロジェクトが、高生産性、高賃金経済の、いわゆる「リバランス政策に沿った技能移民の見直し」に加えて、「現行のファミリー、パートナーポリシーが、昨今の情勢に合致しているか」であることです。つまり、現行のパートナーポリシーは時代遅れになりながらも、無理やり運用されている可能性があるのではないでしょうか。因みに以前、コラムでも触れましたが、今のところ、今年の12月から新ワークビザのパートナーワークビザ取得が厳格化される予定なので、こちらについても注意が必要です。
長い交際歴があり、結婚していて、子供がいる場合でもイコール夫婦仲が安定していることの証明にはならないので、他のビザ申請同様、有効な証拠を出せないとパートナービザ申請は乗り切れません。移民アドバイザーとして、引き続き、一生終わらないビザ申請にこれからも挑んでいきます。
本コラムは一般的なビザ、移民法等の情報提供で、法的助言を目的としていません。執筆者及び弊社は、本コラムの内容等に起因する損害について、一切の責任を負わないものとします。内容の無断転載及び改変を禁止します。(9月26日執筆)
- Aki Yamasaki
- New Zealand Visa Partner Limited(ニュージーランドビザ申請代行センター)代表。NZ政府公認・移民アドバイザー(Licence No. 201701307)/NZ公認教育カウンセラー。カンタベリー日本人会協賛会員。Google Review 5.0。
- ニュージーランド移住27年目、移民アドバイザー歴9年目。TOEIC満点、英検1級。Master of Business Lincoln Uni、Bachelor of Social Science (心理学) Waikato Uni,、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得し、現在も大学院ロースクールで法律を学ぶ。
- 一般的なビザ申請だけでなく、申請却下歴、犯罪歴、移民保護裁判所などの困難な案件にも対応。移民法に基づく法的助言、申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成等一貫して担当する。却下後の不服申立て、犯罪歴・病歴を伴う案件、移民大臣による特別な例外許可を求める案件、さらに弁護士や他の移民アドバイザーでもビザ取得に至らなかった案件についても、ビザ発給へ導いた実績を有する。 コロナ禍でビザ許可率が低下していた時期に、かつ素行要件にも抵触していた2件のビザ申請を除き、これまで受任したビザ申請の成功率は100%。評判の高い移民アドバイザーや留学エージェントからも案件の紹介を受けている。
- 法律分析と移民局への弁論書に定評あり。本気でニュージーランドのビザ取得を目指し、「応援したい」と思える案件のみ厳選して受任。弊社で申請代行可能かどうかの査定は無料。
- NZ国内外オンライン対応
- 営業時間 平日 NZ時間 9:00~18:00
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