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第68回 健康条件緩和と審査の厳格化

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第68回 健康条件緩和と審査の厳格化
 

予測の3倍を超える観光ビザ申請を受理

アドバイザーの場合、優先ラインにつながるので通常はすぐに移民官と話すことが出来ます。しかし、8月1日に国境が完全に再開され、NZ国外からの短期ビザ申請が可能になってから特に優先ラインでも待つようになったように感じます。

ビザ申請も殺到し、観光ビザについては移民局の予想の3倍を超えたようです。(RNZ,9月8日)約45,000件の申請に対して、現在までに発給された観光ビザ約10,000件。移民局のウェブサイト上では、観光ビザの審査期間は最短5日と記載されていたのですが、移民局曰く、現在発表されている審査期間は国境再開前のデータを載せていて、現在は更新していないようです。ある番組では、現在、実際にかかる観光ビザの審査期間は20営業日以上と移民局スタッフが回答していました。(Checkpoint,9月8日)。入国時のワクチン接種証明書が撤廃され渡航予定者の増加が見込まれる中、ビザ審査の敏速化が求められます。

IT問題等対応でタスクフォースを立ち上げ

特別永住権と一部観光ビザはADEPTと呼ばれる新しい申請プラットフォームに移行しましたが、システムアップグレードのために頻繁に一時的にアクセス出来なくなる事態が続いています。先月末、ワーク及び観光ビザ審査の迅速化を図ることを目的として、タスクフォース立ち上げが移民大臣によって発表されました。IT問題についても対応するようです。(RNZ,8月31日)新システムでは、必要な書類を要求されたり、審査が遅延したりとトラブル対応に時間が割かれたので、私個人の本音としては、学生ビザなどで使われている従来のオンライン申請をバージョンアップすればいいのではと思ってしまいます。

因みに、タスクフォースの正式名称は、Reconnecting New Zealand Incident Management。

現在の事態について“Incident”という認識が移民局にはあるようですね。同記事では、移民局が期待するレベルに改善されるまでには最大数か月かかるとのこと。技能移民永住権申請の再開は、システムが万全の状態になってからになるかもしれません。 

学生ビザ申請は厳しくなったのか

前回のコラムでも触れた学生ビザ申請。最近、審査方法が格段に難しくなった気がします。ひと昔のように、学校からの入学許可書と領収書と残高証明を提出したら、自動的にビザが下りるといったようなことはないですし、日本人だから絶対にビザがおりるなどと楽観的ではいられません。いつもクライアントさんに申し上げていることですが、ビザが発給されるかどうかは審査官次第であること。一見おかしな話ですが、ビザルールでは、ビザ発給の条件を満たしていると審査官が満足した際にビザを発給するということなので、Aという審査官がビザ却下して、Bという審査官がビザを発給したからといって、必ずしも審査官Aの審査方法が法律に従っていなかったとは言えないのです。

現実はシビアで、8月1日から9月5日までの間にNZ国外申請した学生ビザは4,583件で却下された数1,733件、NZ国内申請では1,097件で却下数264件であることが発表されました。(ENZ,9月13日)却下率を単純計算するとそれぞれ約38%と約24%。過去の不法滞在歴、ビザ申請却下、違反行為があった場合に審査が厳しくなるのは仕方ないのですが、流石に観光ビザで入国後に学生ビザに切り替えたのはなぜ?、日本ではなく、なぜわざわざNZの英語学校に通うの?等トリッキーなことを尋ねられ時は、そこまで聞いてくるのかと思ってしまいました。その後、法的理由と論理的な主張+強い証拠を提出して、何とかビザが発給されました。

健康条件大幅緩和へ

今までは、急性の場合は向こう5年、慢性の場合はその疾患が予測されている期間に、$41,000以上の医療費が発生すると予想される場合は、永住権申請の健康条件を満たしていないと判断されていました。しかし、9月2日より、この閾値が$81,000に引き上げられることに。(アドバイザー向けメール、9月12日)この条件にも合わない場合すぐに申請が却下されるのではなく、Medical Waiverと呼ばれる申請条件免除を申請し、認められた場合はビザが発給される形になります。

(追記)

エリザベス女王のご冥福をお祈り致します。

本コラムは一般的なビザ、移民法等の情報提供で、法的助言を目的としていません。執筆者及び弊社は、本コラムの内容等に起因する損害について、一切の責任を負わないものとします。内容の無断転載を禁止します(9日12日執筆、9月13日加筆)

 

 
Aki Yamasaki
New Zealand Visa Partner Limited(ニュージーランドビザ申請代行センター)代表。NZ政府公認・移民アドバイザー(Licence No. 201701307)/NZ公認教育カウンセラー。カンタベリー日本人会協賛会員。Google Review 5.0。
ニュージーランド移住27年目、移民アドバイザー歴9年目。TOEIC満点、英検1級。Master of Business Lincoln Uni、Bachelor of Social Science (心理学) Waikato Uni,、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得し、現在も大学院ロースクールで法律を学ぶ。
一般的なビザ申請だけでなく、申請却下歴、犯罪歴、移民保護裁判所などの困難な案件にも対応。移民法に基づく法的助言、申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成等一貫して担当する。却下後の不服申立て、犯罪歴・病歴を伴う案件、移民大臣による特別な例外許可を求める案件、さらに弁護士や他の移民アドバイザーでもビザ取得に至らなかった案件についても、ビザ発給へ導いた実績を有する。 コロナ禍でビザ許可率が低下していた時期に、かつ素行要件にも抵触していた2件のビザ申請を除き、これまで受任したビザ申請の成功率は100%。評判の高い移民アドバイザーや留学エージェントからも案件の紹介を受けている。
法律分析と移民局への弁論書に定評あり。本気でニュージーランドのビザ取得を目指し、「応援したい」と思える案件のみ厳選して受任。弊社で申請代行可能かどうかの査定は無料。
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