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第130回 ビザ手数料の値上げと多数のJob Check 違反

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第130回 ビザ手数料の値上げと多数のJob Check 違反

ニュージーランド政府公認移民アドバイザーのAki Yamasakiです。

VACのビザ手数料の値上げ

移民局は、運営コストの増加およびインフレを理由として、日本を含む 25か国以上のVisa Application Centres(通称:VAC)における手数料値上げを発表しました(移民局、2025年12月15日)。 本改定は 2026年1月1日より適用されますが、これは ビザ申請料や国際観光税とは別個の手数料であり、また 日本のVACでの手続きが必要となる申請者が限定されていることから、影響を受ける申請者は少ないと考えられます。

病気の子を抱えて申請するということ

博士課程の学生のお子様のビザが却下の危機というニュースが報じられました。報道では、当該のお子様は、発達の遅れ、片側の軽度の筋力低下、ならびにピーナツアレルギーを有しているとのことです(The Post、2025年12月15日)。弊社においては、疾患や障害を有する方の代行申請で全て成功しておりますが、実務上注意すべき点として、主治医による診断と、移民局内部の医師による評価とが大きく乖離するケースが少なくないことが挙げられます。

また逆説的になりますが、より厳格な審査が行われるとされる永住権申請においては、一定の要件を満たす場合に限り、原則として健康要件の免除が出来る制度設計となっています。なお、当該記事によれば、2024年に疾病を理由としてビザが拒否された件数は1,395件に上るとされています。記事中では、疾患を理由とする拒否はペアレント・グランドペアレントビザにおいて特に顕著であると移民アドバイザーがコメントしています。確かに、年齢の上昇に伴い、何らかの疾患を有するケースが増加すること自体は自然な傾向だと思います。しかしながら、実務上は、いわゆる働き盛りの年齢層においても、健康要件が問題視される事例は決して少なくありません。

無資格の“代理人”に頼んだせいで、ビザ却下

WeChat グループで紹介された「代理人」を利用した結果、深刻な問題が生じた事例が報告されています。当該「代理人」は、実際には移民アドバイザーの資格を有しておらず、「何もしなくてよいから任せてほしい」と申請者に伝えた上で、申請者が提供したものとは異なる虚偽の証拠書類を移民局に提出していたようです。その際に申請されたビザは発給されましたが、次回のビザ申請において虚偽申告をしていた事実が発覚し、ビザが却下され、結果として家族が離散する事態に至ったというものです(RNZ、2025年12月15日)。

本件の重要なポイントは以下のとおりです。 第一に、短期ビザが却下された場合、その判断は裁判所の管轄外であり、INZ が不許可と判断すれば、原則として第三者がその妥当性を審査する制度が存在しない点です。 第二に、無資格者などの第三者が提出した書類であっても、申請者本人が提出したものとして法的に扱われる点です。 第三に、一度不許可となった申請については、同一内容で再申請しても、新たかつ有力な証拠がない限り、ビザ発給のハードルは著しく高くなるという点です。人生を左右しかねない重要な申請を、アドバイザー資格の有無を確認せずに、無資格の素人に委ねるというのはお金をどぶに捨てるだけでなく、リスクしかありません。医師免許のない者に手術を任せることがあり得ないのと同じだと思います。

ワーホリ等短期ビザで売春行為は違法

他にも、素行要件に関連して、今年放送された Border Security において、日本人が売春目的で入国しようとし、入国を拒否されていました。ニュージーランドにおいては、Prostitution Reform Act 2003 第19条第2項(a)により、全ての短期ビザ保持者による売春行為は違法とされています。これは観光ビザに限らず、就労先に制限のないワーキングホリデービザ、Post-study work visa、パートナーワークビザにも例外なく適用されます。

なお、弊社においては、NZ国外で有罪判決を受けた方のビザ申請についても、実際に許可に至った成功事例があります。しかしながら、短期ビザ保持者が売春行為など、ニュージーランド国内において法令違反により摘発された場合は、たとえ有罪判決に至らなくとも、移民法2009 第157条第5項(b)に定める「犯罪行為」に該当することとなります。その結果、犯罪事実のみをもって強制送還が可能となりますので、以後のビザ申請は極めて高いハードルを伴うものになってしまいます。因みに、強制送還とは異なるものの、入国禁止措置も極めて重い措置です。

Job Check、相当数で違反行為が判明

最後に、Job Check 発給事業者に対する発給後のコンプライアンスチェックにおいても問題が確認されています。具体的には、Work and Income と実際には一切のやり取りを行っていないにもかかわらず、行ったと虚偽申告していたケースが、コンプライアンスチェックが行われたJob Checkのうち15%に上ったことが判明しました。このような虚偽報告が認定された場合、雇用者認定の取消し又は一時停止といった厳しい措置が取られます(移民局からの移民アドバイザー向けメール、2025年12月16日)。そして、これらの措置は、当該雇用主のもとで就労する AEWV 保持者にも直接的な影響を及ぼす点も看過することはできません。 今年は、(現時点で)44回のビザルール改正が行われました。個人的な感触では、来年は今年よりもビザ申請者にとって有利なビザ改正が行われるのではないかと思っています。

このコラムは、一般的なビザおよび移民法に関する情報を提供することを目的としており、法的助言を目的としたものではありません。執筆者および弊社は、本コラムの内容に起因する損害について、一切の責任を負いません。また、免責事項も含めて内容の無断転載および改変を禁止します。政府公認の移民アドバイザーは、移民アドバイザーライセンシング法に基づき、ニュージーランド政府からフルライセンスを取得しています。執筆者はこのライセンスにより、単独で移民に関する法的助言および全てのビザ申請代行を行う法的業務を提供することが認められています。移民アドバイザーと直接やり取りをせずに、無資格者を介して移民アドバイスを受けるなどのやり取りをする場合、違法行為であり、処罰の対象となる恐れがあります。また、移民アドバイスを受ける際は、必ず政府団体IAAのウェブサイトでアドバイス提供者のアドバイザー番号とその種類を確認することで、無資格者からの違法なアドバイスからの被害を避けることができます。(ライセンス発給歴も確認できます。また、アドバイザー番号の最初の4桁はアドバイザー資格申請年を示しています。)移民アドバイザーの中でも特定のビザカテゴリー限定でアドバイスを行うことが認められている Limited Licence 保持者については、どのビザカテゴリーについてアドバイスが可能なのか必ずご確認ください。弊社では、ビザ申請代行が可能かどうかの簡易査定については無料にてご相談を承っております。しかしながら、法的助言は業務提供の一環に該当するため、ご契約前の段階において、個別具体的な法的アドバイスを無償で提供することは行っておりません。弊社では、ビザ取得の可能性を最大限に高めることを最優先とし、申請に対して本気で取り組まれる方のみを対象に、受任を限定しております。その上で、移民アドバイザーが申請の初期段階から完了に至るまで一貫して関与し、相応の時間と高度な専門性を要する法的業務を、責任をもって遂行しております。また、ご対応、状況によっては弊社でお断りする場合がございますのでご理解の程よろしくお願いいたします。弊社は12月25日より年末年始休業とさせていただき、新年は1月5日より営業を開始いたします。(執筆日2025年12月16日)

 
Aki Yamasaki (カンタベリー日本人会協賛会員でGoogle Review5.0のNew Zealand Visa Partner (ニュージーランドビザ申請代行センター)代表およびNZ政府公認移民アドバイザー)
 
9年目のベテラン移民アドバイザー。ニュージーランドに移住して27年目。TOEIC満点、英検1級取得。Master of Business, BSocSci (心理学)、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得。現在は大学院ロースクールに在籍。雇用法、ビジネス法、商法も大学で学ぶ。NZ国家資格者である移民(ビザ)アドバイザー(ライセンス番号201701307)およびNZ公認教育カウンセラー(ライセンス番号2430150)ほぼ全てのビザ申請を最終的に発給に導く。自身の申請経験をきっかけに、ビザ申請者の気持ちが分かる熱血派の移民法専門家になる。移民法、ビザルールに関する法的助言提供、ビザ申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成だけでなく、単独で移民保護裁判所の法定代理人にもなれるフルライセンスアドバイザーであり、案件を最初から最後まで担当。緊急時は時間外も対応。却下決定をも覆し、不法滞在、申請却下歴、入国拒否歴、警告があるケースや弁護士でも却下されたケースさえも成功に持ち込む。法律知識、分析力、移民局への弁論書に定評があり、多数の感謝状を頂く。(審査官からも称賛を得る)弊社で申請代行可能か無料査定中。質問への回答を含む法律相談は有料(ご相談後2か月以内に申請代行サービスにお申込み頂いた場合は、相談料を相殺)。本気でビザを取得したい方のみの限定受任。法的助言や弁論書作成、移民局とのやり取りを含む申請代行または契約前の有料相談(1時間まで$250+GST)のお申込はフォームへご記入後送信下さい。NZ国内外オンライン対応。電話番号(NZ)02108319214(お電話は有料相談や申請代行についてのお問合せのみ)平日NZ時間9時から19時まで(月曜から金曜)
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