パートナービザ保持者への影響が懸念されます。
改正の対象となるパートナーワークビザ保持者はどうなるのか?
高賃金、高スキルを目指す新移民ポリシーに基づき、5月31日よりパートナーワークビザが大胆なルール改正に踏み切ることになりました。以下、5月17日の移民アドバイザー向けメールの内容を抜粋しますが、該当するパートナービザ保持者の職探しがかなり制限されるように感じます。
- Accredited Employerの下でのみ就労可能(その際、Job checkの必要はなし)
- 食肉や魚介加工業等、人数制限があるセクター協定を結んでいる特定職種には就けない
- 介護、観光、ホスピタリティ等特定職種で雇用される場合、セクター協定で定められている時給以上で雇用されている必要がある
- 上記3に該当しない職種で雇用される場合、ジョブオファーを受けた時の時給が中央値以上であること
因みに、現在Seekに掲載されている審査官の初任給は$58,977で、週40時間に換算すると時給は$28.35となり、中央値以下となります。過酷かつ、NZ経済に必要な大切なお仕事なので、もう少し貰ってもいいのではと思ってしまいます。
全てのパートナーワークビザに改正が適用される訳ではない
NZ人もしくは永住者、Post study work visa保持者との関係に基づいたパートナーワークビザ保持者には該当しません。また、Accredited Employer Work Visa (AEWV)のパートナーで施行開始日である5月31日より前に取得済み、もしくは申請が完了して後日発給されたパートナーワークビザ保持者についても、今回の改正の対象外となります。つまり、5月31日以降にAEWVのパートナーワークビザを申請した方が、’基本的に’対象となるということです。
5月31日以降に申請するパートナーワークビザでも適用外となる場合もある
’基本的に’と述べたのは特定の条件を満たす場合には例外があるためです。
5月31日以降に申請した場合でも、ビザサポートするAEWV保持者が以下の条件を満たしている場合は、現行通りパートナーにOpen workの条件が付与されます。
ビザサポートするAEWV保持者が以下のいずれかの条件を満たす場合:
●中央値の時給(現行$29.66)の2倍以上の給与で雇用されている。
または
●Green Listに掲載されている職に就いている。
もし、パートナーワークビザの発給時点では満たしていないものの、後日、サポートパートナーが上記のいずれかの条件を満たすようになった場合、条件変更手続きによりパートナービザをOpen workに条件変更出来るようになるようです。
AEWV保持者がパートナービザ自体サポート出来ない場合も
セクター協定の特定職種に就いているAEWV及びEssential Skills Work Visa保持者が、セクター協定で認められている時給以上、時給の中央値未満で雇用されている場合、パートナービザのサポートが出来ません。その場合、観光ビザなどの他のビザでパートナーに同行するか、自身でビザサポートをしてもらい、AEWVを取得する必要が出てきます。
就職活動が捗るというメリットも
今回の移民局の発表には、実は一つGood newsがあります。それは、5月31日から、移民局のウェブサイトでAccredited Employerのリストが公開されることです。Employer Accreditationを取得している企業はビザサポートに積極的であることから、公開リストは就職活動をする際に参考となるでしょう。
永住権等、発給決定後に差し戻しになり、再審査になるケースが続出
前回のコラムでもご紹介したように、比較的頻繁にトリッキーなビザ審査が散見されます。(まだ弊社のクライアントにはそのような例はありませんが、)去年特別永住権が無事発給されたにもかかわらず、今年になって移民局の審査不備を理由に、再審査に入ったケースについて、複数のアドバイザーにより報告されています。具体的には、健康条件や素行条件の審査が不十分だったとのことです。中には、移民局の事務上のミスにより永住権が発給されたことが理由で強制送還の対象になった他社クライアントの話もありました。そのような措置はおかしいと思われるかもしれませんが、移民法2009第155条により、移民局はそのような理由で強制送還する権利を合法的に行使することが出来るのです。
更に、このような再審査の例は、発給後のAEWVおよびAEWVの第二工程であるJob checkについても発生していると、アドバイザー達の声が寄せられています。このような事態が頻繁に起きると、ビザが発給されてからも喜びを素直に感じることが難しくなるのではないでしょうか?
強制送還を防ぐための注意点
移民局が上記のようなアプローチを実際に取っていることを考慮し、今回の改正における注意点について考えてみました。過去のビザ発給条件を遵守していたかどうかは、ビザ申請時の大事なポイントになります。特に厳しく審査される永住権申請の際に、中央値未満で働いていた等違反が認定された場合はビザ取得が出来ないだけでなく、強制送還になる可能性があります。そのため、移民局の要求に応じて提出出来るように、雇用記録の保管をお勧めします。シビアですが、ビザ申請では証拠が全てです。
本コラムは一般的なビザ、移民法等の情報提供で、法的助言を目的としていません。執筆者及び弊社は、本コラムの内容等に起因する損害について、一切の責任を負わないものとします。この免責事項も含めて内容の無断転載及び改変を禁止します。法的アドバイスやビザの申請代行をご希望の場合はお問合せ下さい。(執筆日5月18日)
- Aki Yamasaki
- New Zealand Visa Partner Limited(ニュージーランドビザ申請代行センター)代表。NZ政府公認・移民アドバイザー(Licence No. 201701307)/NZ公認教育カウンセラー。カンタベリー日本人会協賛会員。Google Review 5.0。
- ニュージーランド移住27年目、移民アドバイザー歴9年目。TOEIC満点、英検1級。Master of Business Lincoln Uni、Bachelor of Social Science (心理学) Waikato Uni,、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得し、現在も大学院ロースクールで法律を学ぶ。
- 一般的なビザ申請だけでなく、申請却下歴、犯罪歴、移民保護裁判所などの困難な案件にも対応。移民法に基づく法的助言、申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成等一貫して担当する。却下後の不服申立て、犯罪歴・病歴を伴う案件、移民大臣による特別な例外許可を求める案件、さらに弁護士や他の移民アドバイザーでもビザ取得に至らなかった案件についても、ビザ発給へ導いた実績を有する。 コロナ禍でビザ許可率が低下していた時期に、かつ素行要件にも抵触していた2件のビザ申請を除き、これまで受任したビザ申請の成功率は100%。評判の高い移民アドバイザーや留学エージェントからも案件の紹介を受けている。
- 法律分析と移民局への弁論書に定評あり。本気でニュージーランドのビザ取得を目指し、「応援したい」と思える案件のみ厳選して受任。弊社で申請代行可能かどうかの査定は無料。
- NZ国内外オンライン対応
- 営業時間 平日 NZ時間 9:00~18:00
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