通称Pと呼ばれている薬物です。 お家購入の際には十分にお気を付けください!
正式名称は Methamphetamine (メタンフェタミン)
覚せい剤の一種です。一般的に「P」とNZでは呼ばれています。
Pは火で炙って吸入するそうで、その際の煙や気体となった薬品が、家の壁、天井、ドアフレームなどに浸み込み汚染されます。また、Pを利用するだけでなく、作っている場合(ファクトリー)、汚染の濃度も高くなり、家の骨組みまで汚染されることがあります。
そういった汚染された家に住みますと、頭痛、吐き気、しびれ、眩暈、睡眠障害等の健康被害が出ます。 また、お子様は免疫システムが十分に発達していない為、大人と比較してより深刻な影響を受けやすいと言われています。場合によっては、カウンセルよりその家からの退去命令が出る事もあります。
面倒なのは、Pは無臭という事で、見た目や匂いでは分からないという事です。健康障害が出るまで、又は出ても原因が分かるまでに時間がかかるという事です。
家がPで汚染されたら
軽い状況ならペンキを塗る事で汚染を閉じ込めてしまえますが、重度になりますと壁の張り替え、骨組みまで汚染されていれば建て替えという可能性もあります。そうなるとせっかく家を購入してもお金をドブに捨てたも同然です。
また、投資物件の場合はテナントも入れられなくなります。つまり家賃が入ってきませんので、ローンの返済も厳しくなります。Pによってテナントに健康被害が出れば、大家の責任です。テナントから訴えられる可能性もあります。
Pは他人事?
薬物なんて自分とは関係のない世界と思う方も多いかもしれませんが、悲しいかなNZでは深刻な問題になりつつあります。私が2年前に家を購入した際、3軒ほどPハウスに遭遇しました。2軒はオープンホームに行ったところ、不動産屋から説明を受けました。「ペンキも全て塗り替えたから全く問題ないわよ!!!」と言われましたが、「いえいえ結構です」と退散しました。 もう1軒はプライスが付いていたのですが、妙に安いのでどうして安いのか聞いたところ、Pが出たと説明を受けました。こんな短期間に3軒もとビックリしました。
高齢者が住んでいた家だからと安心していたら、Pが出たという事もあるようです。遊びに来ていた孫が使っていたそうです。 他にも新築の家だから絶対に大丈夫かと言えば、ビルダーがPユーザーで鍵の引渡し前にPが検出されたという事もあるそうです。
家の購入前にPテストを
家は高い買い物です。後悔しない為にも購入前にPテストをする事をお勧めします。
投資物件の場合は、テナントが入る前、そしてテナントが変わる度にテストをする事をお勧めします。その事によって、万が一Pが検出された時にテナントに言い逃れされなくて済み、責任追及も可能になります。何よりも、テナントにPテスト済みであると先に告げる事によって、被害が発生し難くなる事が最大の目的です。
注:この記事に含まれる情報は一般的な性質のものであり、人それぞれ、置かれている状況が違いますのですべての人へのアドバイスではありません。個人的案件でアドバイスが必要でしたら、ぜひご相談ください。
- Yuko Dempster (New Zealand Home Loans コンサルタント)
- お客の立場でNZHLを利用し、6年でローンを返済した経験からNZHLの良さを実感、多くの方のお役に立ちたいとコンサルタントに。
- お客様の経済的ストレスを失くし、喜んでいただける事が何よりうれしい。
- プライベートでは、夫と長女、次女(ワンコ)の3人と1匹家族。 趣味は20年続けているビール作り。