この質問も良くいただきます。いったい家はいつが買い時なのでしょうか?
買い時かどうかはマーケットだけで決めるべきでない
最近は家の値段も落ち着いてきて「Buyer’s Market(買い手市場)」になりつつあります。とは言っても、まだまだ高いですね。このまま待てばもっと下がるのか、はたまた又、上がってしまうのか? 悩みどころですね。
殆どの方が、買い時かそうじゃないかを考える時、この点に集中しています。が、ちょっと待ってください。あなた自身の状況はどうですか?
買いたい時が買い時、買える時が買い時
私はいつも「買いたい時で買える時が買い時」と答えています。なぜなら、買える時に買わないで、とうとう買えなくなってしまった方々を沢山見てきたからです。
一組のお客様は購入する気はあったものの先延ばしにしたために、色々な事が起こり、結局購入出来ませんでした。
「永住権が取れてから」と言って買わなかったのが始まりでした。その当時はWorkビザでもローンが組めたのに今では永住権がないと基本、ローンが組めなくなってしまいました。そして、やっと永住権が取れた時に転職。試用期間中の最初の3ヵ月間はローンの申請が基本出来ません。そして3ヵ月経った時、 奥様がご懐妊、悪阻がきつくて仕事を辞めた為、シングルインカムに。結果、返済能力が下がりローンが組めなくなってしまいました。そうこうしているその数年のうちに家の値段も3倍近くに上がり、奥様が出産し、お仕事に復帰しても恐らくこの方のバジェットではもうNZでは購入出来ないでしょう。
家の購入に足踏みしているうちに以下のような理由でお家購入を断念された方々がいらっしゃいます。
- ローンのデポジットが10%から20%になった時
- ローンの計算方法が変わり同じ収入でも借りれる額が変わった時
- 金利が変わった時
- 永住権保持者しかローンが組めなくなった時
- 家族が増えた為、借りれる額が減った
- 出産でシングルインカムになった
- Redundancyで職を失った/転職した
- 怪我や病気で休職
- 考えているうちに年齢が上がって30年ローンが組めなくなってしまった。30年以下では返済能力が足りない。
- 考えているうちに家の値段が高騰してしまった
予測できない事はいつでも起こる可能性があるのです。
また、ローンの条件は近年、日々厳しくなってきています。今、ローンが組める状況でもローンの条件の変更により明日ローンが組めなくなる可能性もあるのです。
家の値段は、今までのNZの歴史から見れば若干下がっても、長い目で見れば全体では上がり続けています。家の値段よりもむしろご自身の条件がいいうちにローンを組んでしまうのがお勧めです。一旦、組んでしまえば、その後に転職しようが家族が増えようが関与されませんから。
それと先日、定期預金が満期になってから家を購入という方がいらっしゃいました。満期の時期が来月、再来月なら分かります。ですが、来年、再来年という方、満期まで待っていくらの利息が入りますか? それに比べて家の値段がいくら上がりそうか、よくお考え下さい。
注:この記事に含まれる情報は一般的な性質のものであり、人それぞれ、置かれている状況が違いますのですべての人へのアドバイスではありません。個人的案件でアドバイスが必要でしたら、ぜひご相談ください。
- Yuko Dempster (New Zealand Home Loans コンサルタント)
- お客の立場でNZHLを利用し、6年でローンを返済した経験からNZHLの良さを実感、多くの方のお役に立ちたいとコンサルタントに。
- お客様の経済的ストレスを失くし、喜んでいただける事が何よりうれしい。
- プライベートでは、夫と長女、次女(ワンコ)の3人と1匹家族。 趣味は20年続けているビール作り。