慌てず、騒がず、冷静に
COVID-19が世界中に猛威を振るい、NZもLock down。仕事を失った人、収入がストップした人が多くいます。この先どうなるのかも分からず不安ですね。これからローンの返済をしていけるのか不安な方も多いでしょう。
まずは、深呼吸しましょう。パニックになっても何も変わりません。
可能なオプションをご紹介します。
Work & Incomeに相談
今回のCOVID_19で政府は様々な救済処置を発表しています。
まずは、Work & Incomeに連絡して、適用できる補助金がないか確認しましょう。
ファイナンシャル・ポジションを知る
まずは、ご自身の経済状況を理解しましょう。
紙に1カ月の支出を書き出しましょう。ローンの返済も含めてください。
そして、今後の収入も書きましょう。
次にお持ちの貯金も書き出しましょう。
1カ月の収入より支出が少なければ大丈夫です。やって行けます。
1カ月の収入より支出が大きい場合、支出で削れるところがないか見直しましょう。
それでも足りない場合は、貯金で捕捉することにより、あと何カ月の生活がカバー出来るか計算しましょう。4ヶ月以上カバー出来るのでしたら、今すぐに慌てなくても大丈夫です。それまでに状況が改善すればやって行けます。
「3ヶ月以下しか持ちそうにない」、「来月からも生きていけない」、そんな方は直ぐにご自身のローンの担当者に相談しましょう。半年くらいはやって行けそうだけど、心配で心配で仕方ないという方も相談しましょう。
必要に応じて次に紹介する救済策を提案してもらえるかもしれません。
Interest onlyとMortgage Holiday
- ・Interest only (金利のみの返済)
- 通常の“金利&元金の返済”の代わりに、“金利のみの返済” で良くなりますので、毎月の返済額が減り少し楽になります。期間は金融機関により異なる事がございますので、ご確認ください。このInterest onlyのローンは、基本的には投資物件のローンに使われるローンの形態です。金利だけの少ない支出で回し、数年後に家の売却時に一気に元金を返済できるからです。今回は、緊急処置としてCOVID_19で影響を受けた方々にもお使いいただけるようにしている金融機関が殆どですので、ご自身のローンのプロバイダーにご確認ください。
- ・Mortgage Holiday (Repayment Deferralとも言います) (モーゲージホリデー)
- 経済状況が回復するまでローンのお支払いが金利、元金共にストップされます。今回、政府は最高6ヵ月までのモーゲージホリデーを受け入れるよう発表しました。
理解するべき事、注意する点
Interest onlyもMortgage Holidayも政府が皆さんの代わりにローンの返済をしてくれる訳ではありません。
毎月のローンの返済に困窮し「このままでは家を失ってしまう」という方々を一時的に救済するのが目的です。預金で賄える方々がお使いになってもメリットはございませんので、下記の内容をよくご確認ください。
- Interest Onlyは、
- 金利しか払いませんので、元金が減りません。
- 通常は元金が下がっていく事により毎月払う金利の額も減っていきますが、元金が下がりませんので、払う金利の額も減りません。
- Interest onlyの期間が終わりましたら、元金返済のキャッチアップをする必要がありますので毎月のお支払いを増やしたりローンのタームを延長(例:25年を26年に延長など)したりする必要がございます。
- モーゲージホリデーは、
- 支払いをストップしている間もその間の金利は元金に足されます。
- つまりローンが増えていく事になります。
- モーゲージホリデー後は、その分をキャッチアップしなければなりませんので、毎月のお支払いを増やしたり、ローンのタームを延長(例:25年を26年に延長など)したりする必要がございます。
どちらも長い目で見ますと支払う金利の合計額が増えることになります。
ですから、「本当に今、支払えなくて困っている」という方以外にメリットはございません。
保険のPremium Payment Holiday
上記以外にも保険の掛け金の一時ストップ(Premium payment holiday)が出来る場合もございますので、担当のコンサルタントにご相談ください。ただし、掛け金をストップしている時に起きた事案はカバーされませんのでご注意ください。
どの場合も、担当者に相談して、アドバイスをもらう事が重要です。
世界の緊急事態ですが、皆様パニックになりませんように。
落ち着いて、お互い思いやりを持って、そしてお体に気を付けてポジティブにお過ごし下さい。
注:この記事に含まれる情報は一般的な性質のものであり、人それぞれ、置かれている状況が違いますのですべての人へのアドバイスではありません。個人的案件でアドバイスが必要でしたら、ローンプロバイダーの担当者にご相談ください。
- Yuko Dempster (New Zealand Home Loans コンサルタント)
- お客の立場でNZHLを利用し、6年でローンを返済した経験からNZHLの良さを実感、多くの方のお役に立ちたいとコンサルタントに。
- お客様の経済的ストレスを失くし、喜んでいただける事が何よりうれしい。
- プライベートでは、夫と長女、次女(ワンコ)の3人と1匹家族。 趣味は20年続けているビール作り。