ダイエット成功のカギは“胃腸力”にあった!管理栄養士が教える体の中から痩せる方法
ダイエットというと、「何を食べるか」が注目されがちです。
糖質は?カロリーは?たんぱく質は?…と、私たちはつい食材や栄養素ばかりに目を向けてしまいます。
でも実は、それと同じくらい、いやそれ以上に大切なのが“体の状態”です。
同じものを食べても、太りやすい人と太りにくい人がいる。
その差を生むカギが「胃腸力」なのです。
胃腸が元気=代謝が高い=太りにくい
食べたものをきちんと消化・吸収して、いらないものを外に出す。
この一連の流れを担っているのが胃腸です。
- 胃がしっかり動くことで、栄養がきちんと吸収される
- 腸が元気に働くことで、不要なものを体外に排出できる
- つまり、胃腸が元気な人は「体に必要な栄養はしっかり取り込めて、不要なものはためない」=スリムで元気な体質
逆に、胃腸が弱っていると、栄養が吸収されにくくなる一方で、体に不要なものがどんどんたまり、むくみ・便秘・脂肪の蓄積という不調の連鎖につながります。
胃腸を元気にするには?ポイントは「筋トレ」!
実は、胃腸も筋肉でできています。
つまり、他の筋肉と同じように「鍛えること」ができるのです!
でも、腕立て伏せのように、胃腸を自分の意志で動かすことはできません。
では、どうやって胃腸の筋肉を鍛えるのか?
その答えが…
「よく噛んで食べること」なんです!
舌が胃腸のスイッチになる⁉
あまり知られていませんが、胃腸の働きのスイッチは“舌”にあると言われています。
よく噛むことで、舌の筋肉がしっかり動き、そこから連動して胃や腸が活発に働き始めます。
まるで、口の中が「体内エクササイズのスタートボタン」のような役割を果たしているのです。
噛むことで消費カロリーもUP!
「よく噛むとお腹いっぱいになりやすい」だけではありません。
噛むことで、実はカロリー消費も増えるのです。
たとえば、食事のあとに身体がぽかぽかしてきたり、じんわり汗をかいた経験はありませんか?
これは「食事誘発性熱産生(DIT)」と呼ばれるもので、食べ物を消化・吸収する過程でエネルギーが消費される現象です。
そしてこのDITは、噛む回数が多いほど高くなることがわかっています。
つまり、よく噛むだけで安静時でも消費カロリーが増える=痩せやすくなるということ!
1日3回食べる=胃腸の筋トレ3回分!
そしてもう一つ大切なのが、しっかり3食食べること。
「食べなければ痩せる」と思いがちですが、実は逆。
食事を減らすと胃腸が動く機会が減ってしまい、筋力が低下。
代謝も落ちて、一時的に痩せてもリバウンドしやすい体になってしまいます。
食べること自体が胃腸のトレーニング。
朝・昼・夜と一日3回しっかり食べることで、胃腸は自然に鍛えられていくのです。
我慢しない!「食べて痩せる」ダイエットへ
もちろん、ただ好きなものをたくさん食べるのではなく、バランスが大事です。
前回のコラムでもお伝えしましたが、理想の食事バランスは:
▶ ごはん6:おかず4
このバランスを守ることで、胃腸に負担をかけずに、必要な栄養をしっかり摂取できます。
特に脂質やたんぱく質の摂りすぎを防ぎ、胃腸がスムーズに働きやすい状態になります。
今日からできる「胃腸力アップ」3ステップ
- ひと口30回を目安によく噛む
- 毎日3食、できる範囲でしっかり食べる
- 普段の食事はごはんを中心にバランスよく、一汁一菜を意識
ダイエットに近道はありません。
でも、胃腸を元気にすることで、着実に代謝のいい元気な体に変わっていきます。
体の内側から整えることで、無理なく、自然と理想の体型に近づいていきますよ。
次回は、意外と知られていない「たんぱく質」の話。もしかすると、いつもの主食が、あなたの体づくりを支えているかもしれません。
Yuko
管理栄養士。ウェリントン在住。一汁一菜で、無理なくキレイと元気を叶える食習慣を発信中。
Instagram → @okome_yuchan