各地で週末になると開催されるマーケットは、コミュニティを知る絶好のチャンスです。その地でしか見つけることのできない、小さなビジネスや新しい味、人との出会いが待っています。
タウランガでは毎週土曜日、マウント・マンガヌイでは毎週日曜日に、農産物と食品を中心に販売するファーマーズマーケットが開催されています。まだ温かい焼きたてのパンなどが買える、地元の方々に人気のマーケットですが、旅行者の方が買える物となると、少々限りがあります。ここでは旅行者の方も楽しめる、お洒落な雑貨とグルメと、ガールズパワーに溢れるマーケットを紹介します。
芝生の広場にみんな集まれ!The Little Big Market
2009年に「コミュニティの人々を一つに」という信念とともに一人の女性、Rachelle Duffyさんが始めたのが、今やマウント・マンガヌイを代表する存在となった「The Little Big Market」です。タウランガには、この町を発展させたい、という強い想いを持って活動している方々がたくさんいらっしゃいますが、Rachelleさんはその先駆け的存在といえるでしょう。
The Little Big Marketは毎月第1土曜日(雨天延期)9時〜15時、Matai StとMaunganui Rdの角にある芝生の広場で開催されます。ライブミュージック、アート、子供服やジュエリーなどの雑貨の他、手作りスイーツや、トッピングとソースが選べるオランダ風フライドポテト「Dutch Queen」など、マーケット限定グルメも数多く揃い、毎月大勢の人が集まります。
マーケットに集まる人と物をよりよく知るため、多くの店が並ぶ中でもひときわ目を引く「little babe yoga」にお話を聞いてみました。
プレゼントにしても喜ばれそうな、個性溢れるヨガマット
「little babe yoga」は、パパモアビーチで今年生まれたばかりの新ブランドで、The Little Big Marketへの出店も今回が初めて。「環境にやさしい物ってお洒落じゃなくて、つまらないことが多いですよね。エコフレンドリーでありながら、高品質で、とびきりお洒落なヨガマットを作りたくて、このブランドを立ち上げました。最新素材を入念にリサーチして、生物分解可能な100%天然ゴムのリサイクルヨガマットができました」とオーナーのDaveさんとMaxineさん。
「デザインの基本は聖音オーム(om)のシンボルです。癒されるとか、元気が出るとか、人によって色から受けるインスピレーションが違うので、誰もがお気に入りを見つけられるよう、様々な色とデザインで作っています」と、Maxineさんは鮮やかな色とデザインに秘められた意味も教えてくれました。
マイクロファイバーマットはホットヨガ、陰ヨガ、リストラティブヨガなどに、ヴィーガンスエードマットはあらゆるタイプのヨガにおすすめだそうです。パパモアビーチ発、PVCやラテックスといった有害成分を一切含まないエコヨガマットは、今ならまだ持っている人もそう多くなく、ヨガレッスンで目立てること間違いなし。地方発送もしてくれるので、これからヨガを始めようと思っている方、またヨガが好きな方への贈り物にも良さそうですね。
タウランガナイトマーケット
毎週土曜日18時〜23時、本来静かなはずの閉店後のショッピングモール「Bayfair」の駐車場が、賑やかなマーケットに変わります。このナイトマーケットも、コミュニティの期待と要望に答えようと、Cadence Kaumoanaさんが単身で立ち上げ管理し、地域の人々の賛同と協力を得て発展してきた、女性主導のマーケットです。
新鮮野菜からオーガニック石鹸、子供達が喜ぶフェイスペインティングや綿あめまで、様々なお店が並びますが、このマーケットのメインはグルメ。ムール貝のフリッターや、店舗を持たずフードトラックだけで勝負する「Jonny’s Dumpling House」、ディップソースにつけていただく揚げたてチュロス等、夏場には約150のお店が集まります。
タウランガの人々は皆さんとても気さくです。会場に用意されているプラスチックのテーブルは、相席をした知らない人との会話を楽しみながら、屋台の食べ物を頬張る人々で溢れています。
ガールズパワーに支えられたマーケットは、まだまだ進化し続けているので、今後も目が離せません。すべての商品にストーリーがあり、それを直接生産者の方々から手渡してもらえるマーケットは、どこよりも安心できるショッピングスポットなのかもしれません。
May
教員、イベントコーディネーター、翻訳者、フリーライター、2児の母。
イベント、アート、教育、食、人を通してニュージーランドを知るべく日々探索中。