ご無沙汰しておりました。セミナーラッシュがひと段落ついたので(この仕事、資格が絡むので驚くほど頻繁にセミナーや定期講習会があります)、「7月は仕事に専念」と思っていたら本当に忙しくなってしまいました。ニュージー大好きさん経由でもたくさんお問い合わせをいただきました。どうもありがとうございます。
営業にうかがうと、
「コラム読んでます」とか、「あのコラム、高橋さんが書いてるんですよね?」とか、コラムが話題になることもけっこうあって、もっと頻繁に更新していけるようにがんばろうと思います。「テーマ:保険」でも話はなかなか尽きないものです。
さて、間延びしましたが生命保険の話です。前回はキーウィにとっての生命保険とは?という内容でした。(前回の内容はリンクからどうぞ)
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=66
では、日本人にとっての生命保険とはどんなものでしょう? これはもう、みなさんが頭の中で考えていることがほぼ平均像と言ってもいいくらい、日本人が生命保険に求めるものは似たりよったりです。
基本は、一家の稼ぎ手(大半はご主人)を亡くした場合、残された奥さんとお子さんが金銭的に不自由なく生活していける金額を想定しています。住宅ローンの有無、ご主人の現在の年収で多少開きがあったとしても、保険金を決める根拠はまず一緒です。ちなみに、生活保険文化センターによる「生命保険に関する全国実態調査」(平成18年度版)によれば、世帯あたりの死亡保険金の平均額は3,269万円だったそうです。これは世帯あたりなのでご夫婦の掛け金の合算になります。
これに住宅ローンがある場合やお子さんの年齢・人数など、それぞれの世帯に必要な金額が上乗せされてくるといった感じでしょうか? どうでしょう、みなさんのイメージと合いませんか? NZドルで考えれば40万ドルです。キーウィの間ではローンがあってこの金額ぐらいのイメージでしょうか? なにせ「残された家族の生活費として3~5年を目安に保険をかけ、その後は再婚!」を念頭に置いているので、保険金の算出方法がぜんぜん違います。
あと、キーウィの間では貯蓄型の生命保険は人気がありません。「投資なら株や投信、死亡保障なら掛け捨て」という考え方が浸透しているためです。しかし、日本人(アジア人全般そうですが)は「掛け捨てはもったいない」という考え方が強く、死亡保障と貯蓄の両方を狙った保険を好む傾向もあります。
貯蓄型の場合、月々の保険料が高めになりますが、支払い期間が10年過ぎたところで請求がなければ、払い込んだ保険料全額が戻る保険などはアジア系移民に人気があります。出費がかさむお子さんの大学入学時に満期に合わせれば、学資保険の代わりにもなるので、保険料は割高でも考え方次第ではいろいろ使いみちがあります。でも、キーウィは自分で学生ローンを借りて大学に行くもののようなので、ここでも考え方が違うようです。
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高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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