ニュージーランドの留学や移住、起業、旅行、就職など総合情報サイト

第4回 ニワトリ vs 我が家の愛犬

『ビギナーファーマー日記 in Auckland』の記事一覧へ

野菜畑の次に欲しかったもの。それが生みたて、新鮮卵。スーパーマーケットで消費期限が1ヶ月くらいある卵でタマゴかけご飯はちょっと勇気がなくてできません。5人家族タマゴの消費量も多いし、フリーレンジのタマゴもちょっとお高め。ニワトリ小屋を建てる場所はいくらでもあるので、主人、ハンマーを握り作業開始です。私もハンマー50回振って1本の釘が打てるというど素人ですがお手伝いしました。

ニワトリ小屋の材料も、「いつか使うだろうと取っておいた材木などの山」から探し出し、お金をかけずに建てられました。一番重宝したのが、運搬でよく使われる木製のパレット。これをインターネットで無料の物を見つけ、壁を作る主な材料に使いました。ネットではこのパレットを使ったアウトドアテーブルやベッドなど結構素敵な物が見つけられます。とりあえずは12羽飼うと決めましたが、将来もっと飼わないと我が家の需要に追いつかない、ということもありうるので大きなニワトリ小屋になりました。ニワトリ小屋を囲う柵は、こちらもお友達からいただいた物でしっかりしたものができました。

ニワトリのブリーダーの方からもうすぐ卵を産み始めます、というニワトリを12羽飼ってきました。もうすぐというから1,2週間くらいだと思っていたのですが、1ヶ月以上たってやっと1個のタマゴが産まれました。タマゴのチェックもお手伝い大好きのお年頃の末っ子の日課だったので、大興奮でキッチンに持ってきてくれました。最初のタマゴはもちろん末っ子が自分でオムレツ(と末っ子は言いますが、いりタマゴ)を作っておいしそうに食べていました。 我が家のニワトリさんたちは、卵を良く産む品種なので調子がいいときは1日1個卵を産みます。1日12個も卵は食べられないので、そういう場合はお友達に購入してもらっています。やはり日本人、タマゴの新鮮さは気になるし、タマゴかけご飯の恋しさから喜んで購入してくれています。ニワトリのえさ代に当てられるので、我が家もとても助かっています。

 04-1

ニワトリのお世話

ニワトリ小屋は、果樹園の中に作って普段は広い果樹園中でニワトリさんたちは虫を食べたり日向ぼっこをしたりのんびり暮らしています。果樹園は野菜畑の隣なので私が畑にいるといつも入りたそうに覗いています。入られたら私の野菜たちはほじくり出され、レタスは食べられめちゃくちゃになるのでこれは阻止しなくてはなりません。そのために羽根を切ります。

それも片方の羽根だけ。そうするとバランスが悪くなるのでうまく飛べなくなるそうです。私がニワトリを脇でしっかり抱え、長男にはさみで切ってもらいました。これを切って本当に大丈夫なのかいち位置確認し、羽根一本一本丁寧に切る長男でした。

もうひとつニワトリを飼うと発生してすること。それはタマゴを産まなくなったニワトリの処理。こちらはハンティング大好きな主人に任せています。でも彼もショットガンでカモなどを撃ち落してもニワトリを絞めたことはないので、ネットで方法を調べていました。

以前住んでいた家で何回か絞めるときがあったのですが、ネットで見たようには旨くいかず、結果的には首なしのニワトリに私が追いかけられるという悪夢のような状況になってしまいました・・・私のトラウマ体験です・・・

 

04-2

04-3

愛犬 vs ニワトリ

ハンティング好きな主人のお供が我が家の愛犬です。口ひげがふさふさで誰からも女の子とは呼んでもらえないのですが、本当はとても優秀な女の子なんです。猟犬として長年ブリーティングされてきた犬種で、生後5ヶ月で主人にカモ狩りについていき、きちんと打ち落とされたカモを川から拾ってきてくれたそうです。それだけ鳥を狩る、ということがほとんど本能の彼女にはニワトリと共に仲良く生活するということは簡単なことではありません。

まずは、彼女に「ニワトリは家族、えさじゃないよ!」ということを教え込まなくてはいけません。主人がニワトリ小屋の囲いの中に連れて行き一緒に静かに座る、ということをしばらく続けました。それに慣れたら今度は綱につながずに、果樹園の中を走り回るニワトリたちの中を歩き回りました。訓練を続けた結果、放し飼いのニワトリ達が愛犬の周りで歩き回っても、彼女のえさを盗んでも、顔をつつかれてさえもじっと我慢していました。

でも、ニワトリが犬小屋に入るということだけはどうしても許せなかったようで、足で押さえつけてしまいました。その結果、デリケートなにわとりは死んでしまいました。 そしてしばらく何もおこらない日々が続き、もう大丈夫なんだろうと思っていた矢先、楽しそうに庭を走り回っていた愛犬。ニワトリもいつものとおり、一緒の庭に放し飼いになっていました。その日のちょっとしたきっかけがあったのかもしれませんがニワトリを追いかけたくなってしまったらしく・・・いつもは何もしない犬に急に追いかけられたニワトリはそれだけでショック死・・・ これではお互いがかわいそうなので、ニワトリを果樹園のみでのフリーレンジという形にしました。

今のところはニワトリの脱走もなく愛犬もニワトリも平和に共存しています。この平和な状態がずーっと続きますように・・・

04-4

 

 

あやの
オークランド在住17年目の主婦。ガーデニング、キャンプ大好きアウトドア人間。
キウイの旦那と3人の息子に囲まれ、彼らに鍛えられる毎日を過ごしている。