キウイセーバーの連載を始めてからいくつかご質問を受けているので、今回は年齢に関するものをピックアップしてお答えします。
『質問』:18歳からの加入について
永住権のある一家です。子供は18歳の学生で仕事はしていませんが、今からキウイセーバーに入るのと、社会人になってから入るのとどちらがいいでしょう。
『回答』:学生をしながらも自己負担分の積み立てができるのであれば、今から入る方が得策だと思います。理由は以下のとおりです。
1)18歳以上であれば職業の有無に関係なく、国の拠出額(Tax creditと呼ばれているが納税しているかどうかは関係ない)を年間最大1,043ドルまで受け取れる
2)口座開設ボーナスの積立開始報奨金(キックスタート)1,000ドルが支給される
3)加入後5年以上経てば、キウイセーバーの対象となるマイホーム購入時に国から5,000ドルの助成金が支給される
これを具体例で見てみます。満18歳の誕生日から毎週20ドルを積み立てた場合、年間で1,040ドルになります。国からも同額を受け取ることができるので年間積立額は2,080ドルです。これを年平均3%で運用しながら(プロバイダーの運用プランによります)5年間続けたとします。5年後の残額はキックスタートの1,000ドルを加えて1万2,374ドルで、学生さんとしてはいい貯金になると思います。自力ではなかなかここまで貯まらないでしょう。
その間に学校を卒業して就職していたら、企業からも同額の拠出を受けることができるので、年間の積立額は3,120ドルになっています。仮に満22歳から就職して同じ条件で積み立てた場合、残額は満26歳で2万4,500ドル、満31歳では4万5,300ドルになります。
いずれも加入後5年を経過しているので、家を買おうと思ったら国から5,000ドルが支給され(キウイセーバー対象物件のみ)、さらに本人と企業の積立分を取り崩して頭金にすることができます。家賃をローンの返済に回し、若いうちから資産形成を始めることができ、18歳からの加入も大いに意義があると思います。この件はリンクもご参考下さい。
第83回 キウイセーバー:早期加入が有利な訳
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=83
第85回 キウイセーバー:マイホーム購入の近道
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=85
『質問』:60代からの加入について
60代の主婦です。今からでもキウイセーバーに入れますか。入れるなら入ったほうがいいですか。
『回答』:キウイセーバーは65歳になるまで加入できます。60代でも上記の学生さんのケースでご説明した3つの理由で加入した方がお得です。ただし、加入後5年間継続する必要があるため、満64歳で加入した人は69歳になるまで加入を続け、その時点で残額が一括で支払われ加入が終了します。
5年後の残額は毎週20ドルを上記の学生さんと同じ条件で積み立てた場合、キックスタートの1,000ドルを加えて1万2,374ドルになります。なお年齢が65歳を超えた場合、5年以上加入することはできません。
(以上は執筆時現在で発表されている条件を基に執筆したもので、条件が変更された場合はこの限りではありません。キウイセーバーを利用した住宅購入に関しては以下のリンクもご参照ください)
http://www.kiwisaver.govt.nz/benefits/benefits/#06
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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