タウランガ、あるいはオークランドから車で約3時間。手付かずの大自然に溢れる半島Coromandel/コロマンデルでは、様々なアクティビティを楽しんだり美しい海の景色を見ることができます。
Hot Water Beach/ホットウォータービーチ
コロマンデル半島の太平洋側に位置するホットウォータービーチ。このビーチ、名前の通り掘り起こすとなんと温泉が出てくるんです!
前回に引き続き大自然の中の温泉。前回は緑に囲まれた原生林でしたが今回はオーシャンビューです!
砂地を掘るため家からシャベルを持参してくる人達が多くいましたが、周辺のカフェでも5ドルほどでレンタルすることができます。
それではいざ温泉発掘!
どこを掘っても底からお湯が…!と思いきや、意外と掘る場所によって温度にムラがありました。自分だけの手で専用の温泉を作り上げたいところですが、少しでもポイントがずれるとぬるま湯しか出てこず^^;
結果プライドは捨て、既に当たりの場所を掘り起こしてるグループに「掘るの手伝うから一緒に入れて…!」とお願いすることに笑
周りにいた他のグループの人達も徐々に集まり、最後にはみんなで協力して掘り大浴場の完成!!
さすが大当たりのポイント、しっかり温かいお湯が底から湧き上がり極楽です。
目と鼻の先には海が広がっておりなんともワイルドな光景。のぼせてきたら一旦海に浸かり、そのあと体を冷やしてまたお湯に浸かったりと繰り返す人も。日本ではなかなかできない体験です…!
ただし潮が満ちるとせっかく作った堀を越えて海水が入ってくるので、引き潮の時に行くのがベストです。
Cathedral Cove/カセドラルコープ
ホットウォータービーチから少し北にある秘密の入江、カセドラルコープ。
元々駐車場からトレッキングをしてたどり着ける場所なのですが、去年の大嵐によりトラックの一部が崩れて封鎖されてしまいました。
代わりにボートツアーに参加して海から行くことができます!
エメラルドグリーンの海に白い断崖が映え、なんともきれいな光景…!
浜に上陸するとまたさらに絶景です。
そして最も見所であるのが浜辺の洞窟と、そのアーチ状の穴から覗ける景色。まるで絵に描いたような美しさ!
実はここ、エレファントロック同様ナルニアの映画にも登場した場所なのです!
Cathedral Coveの名には「大聖堂の入江」という意味が。その名の通り、自然の力により完成されたこの景観は聖堂のようにとても神秘的で迫力があります。
簡単には辿り着けないからこそ、一度は訪れてみたい場所ですね。
こんな生き物にはご注意!
浜辺を歩いている最中、波打ち際に上がっている奇妙な物体を発見。
青く長〜い触手…カツオノエボシです。
近くで見るとまるでガラス細工のような綺麗な色をしているこの生き物、実は強い毒を持っています。森のキノコのように、鮮やかで美しいものには要注意ですね…!
他にも海には様々な生き物が住んでおり、中にはこのように毒を持っているものもいます。美しい自然界に危険はつきもの。絶景を前に心も体も開放的になりますが、ビーチを歩く時はなるべくサンダル等を履かれることをおすすめします!
最後に…
ここまでコラムを読んで頂きありがとうございます。
ここからは私個人の話となりますが、このコロマンデルは自分がニュージーランドに来るきっかけにもなった場所でした。ネットのとある映像で、美しいビーチで泳ぐ人間となんと野生のシャチ。それがこのコロマンデルでした。
もちろん様々な偶然が重なったのでしょう。またいつかシャチが通りかかってくれるのかどうかはわかりません。(そもそも一緒に泳いで無事で済むかどうかも…)それでも、この美しいビーチにシャチが訪れた、しかも人と一緒に泳いだという事実は私をワクワクさせてくれました。自分もこの場所に訪れ、同じ景色を見たいと思ったのがワーホリの始まりです。
ニュージーランドに来てからはいろいろなことがありました。
初めての海外での仕事で、英語もおぼつかないままたどり着いた赴任地。そこで到着と同時にコロナにかかり買い物に行けないまま隔離されたこと。
やっと手に入れた仕事でノルマに達成できず、メール1通で翌日から突然解雇されたこと。
同タイミングで歯の詰め物が取れ日本の何倍もの費用がかかったこと。
CVを配りまわる最中にスピードオーバーし、チケットを渡され全財産がゼロになったこと…笑
予想してないことの連続でボロボロにもなりましたが、その度心を支えてくれたのがニュージーランドの美しい大自然、そしてこの場では書き表しきれない人々との出会いでした。
日本だと雄大な景色を見るためにはいろいろと準備をし、大移動をしてようやく見られますがニュージーランドでは家から少し足を伸ばしただけで景色が一気に変わります。
そこら中にトレッキングコースの看板があり、ベンチが設置されており、「ちょっとこの景色を見ていきなよ」と言われてるかのような気持ちにさせてくれます。
ハイキングをしたり、外でのんびりしたり。お金をかけなくても楽しめることがたくさんあるんだとこの国に来てから気づかされました。
今もしこれを読んでいる方々の中で海外生活で行き詰っている方がいれば、ぜひ気晴らしに普段行かないところに行ってみてほしいです。ここで紹介した場所やしきれなかった場所、また私もまだ知らない場所がニュージーランドにはたくさんあります。ドキドキしたりワクワクしたり、大変なことがあってもちょっと笑顔になれるかもしれません。
私の旅は一旦ここで終わりますが、まだまだ魅力のある場所がたくさんある国なのでいつかまた訪れたいと思っています。
それでは皆さんも良い旅を!
(ちなみにシャチは私がコロマンデルから帰った2日後、コラムを書いた直後に現れたと情報がありました…!)
Natsuko
日本でホエールウォッチングのガイドとして働き、今しかできない経験を求めてワーホリに挑戦。コロマンデルに現れたシャチの動画がニュージーランドを選ぶきっかけに!