はじめまして。面接アドバイザーの高田あつこと申します。ニュージーランドに住みはじめて21年になります。その間の、両手では数え切れないほどの就職面接の経験と、現地企業での採用面接官の経験から、海外で就職、転職、キャリアップをしたい方にお役に立つような情報をお届けしていきたいと思います。
初回の今日は、面接に呼んでもらえる英文履歴書の書き方について、前半の基礎編をお届けします。
英文履歴書(CV)の基本知識
英語で履歴書のことをCurriculum Vitae=略して CV とか Resume と呼びます。ここでは分かりやすくCVで統一させて頂きます。日本の履歴書と異なり、ニュージーランドのCVには決められた型(フォーム)がありません。書く内容もデザインも決まりがない分、『自分を売り込むためのセールスツール』として思い切り自己アピールをすることができます。A4サイズの用紙で1−2枚の長さが一般的です。
なぜCVが大切なのか?
なぜ私が一番最初にCVの大切さをお話しするかというと、「どんな業種の採用過程でもCVが良くなければ面接にも呼んでもらえない」からです。例えば社内での昇格や移動で、採用側の担当者があなたをよく知っている場合であっても、CVを提出します。採用側はCVを見て、募集している職種の条件に合っているか、またスキルや経験を有しているか、などを見極めた上ではじめて面接へと招待します。
CVには何を書くべきなのか?
ではそれほど大切な書類であるCVには何を書いたらいいのでしょうか?それはずばり、『自分を売り込むためのセールストーク』です。採用側は「あなたを採用したら会社にとってどんなメリットがあるのか?」ということをCVや面接で見つけようとしています。ですから履歴書は、「採用側が欲しがっているスキルや経験」をしっかり理解した上で、そこにフォーカスしたスキルサマリー、職歴、職務内容、学歴、資格、ボランティア経験などを書く必要があります。
CVに書かなくてよいこと
次に、日本の履歴書では書くこともあるけれど、CVには書かない項目があります。代表的な例が、生年月日、年齢、性別、結婚のステイタス(既婚か未婚か)、家族構成などです。また、海外だからといって国籍や宗教を記入することもありません。顔写真は特に指定がない限り、普通は添付しません。
CV作成でよくあるミステイク
「採用側が欲しがっているスキルや経験」は、職種によって異なります。また同じ職種であっても、会社が違えば、その会社の規模や社風などによっても多少違ってきます。ですからCVは一つの応募に一つ、と言われるほど毎回手直しを加えてカスタムメイドするのが理想的です。しかし、CVを書くには時間も労力もかかりますので、ついつい昔のCVに最近の職歴を付け足した状態で使い続けるという方が多いのも事実です。それでも競争率のそれほど高くないお仕事やあなたの専門に特化したお仕事であれば面接に呼んでもらえるかもしれません。しかしそうでない場合には、一つのCVを何度も使い回すのはお勧めできません。
CV作成5つのポイント
それでは具体的にCVを書く際に気をつけたい5つのポイントをご紹介します。実際に私自身も常にこのポイントを抑えつつキャリアアップをしてくることができました。ぜひ参考にしてください。そのポイントとは、
- テンプレートを使う(私のお勧めはTemplates.office.com)
- 求められるスキルや経験にフォーカスして書く
- アチーブメントやプロモーションをアピールする
- 「書かなくてもわかるだろう」と思い込まない
- 他人に読んでもらいフィードバックをもらう
の5つです。
次回は、「面接に呼んでもらえる英文履歴書の書き方〜実践編〜」で、この5つのポイントを詳しく解説いたします。どうぞお楽しみに!
本コラムは一般的な海外就活にお役に立つ情報発信を目的としております。特定のお仕事にフォーカスしたアドバイスではありませんのでご注意ください。また内容の無断転載はご遠慮ください。
(5月19日執筆)
- Atsuko Takada (面接アドバイザー)
- NZ在住25年。
- 元外資系エアラインCA採用面接官。
- 海外・外資系就職に特化した英文履歴書・英語面接アドバイザー。
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