ニュージーランドでは永住者や居住者として2年以上税金を払っていれば、一般開業医(GP:General Practitioner)から紹介されて行く、公立病院の治療費が無料であったり、割引になるため、日本の国民健康保険などに当たる積み立て式の公的な健康保険制度がない。ただし、公立病院での専門医の診察や手術等は順番待ちになり、数ヵ月~数年待たされる場合が多々ある。公立病院が混んでいたりする場合は、私立病院に行かなくてはならず、そこでの入院費や治療費、また頻繁に行く可能性のある一般開業医や歯科医、眼科医をはじめとする専門医の治療費は本人の全額負担となる。
旅行者や学生、短期滞在者は公立病院の治療費が無料になったり、割引になるなどの恩恵には被れないので、原則的にニュージーランドで受ける医療は全額自己負担となる。入院や手術ともなれば、出費はかなりの高額になることは避けられない。こうした事態に対応するのが、民間の保険会社で加入できる医療保険だ。カバーする範囲によって、主に以下の4つに分類される。
- 手術および入院
- 1+検査と専門医での治療
- 2+一般開業医での治療
- 3+歯科医および眼科医での治療
いずれの保険料も、加入者の年齢、性別、職業、現在の健康状態(喫煙の有無も含まれる)、既往症(過去の病歴)、保険のカバーする範囲などによって非常に細かく設定されている。健康診断書の提出を求められる場合もあり、ビザの種類によっては保険に加入できないこともある。