ニュージーランドでは日本の自賠責保険に相当する保険が存在せず、またACC(Accident Compensation Corporation)が、ニュージーランド国内で起きた事故で、被害に遭った当事者に、その治療費の一部などを補償するため、任意保険でも対人保障の項目がない。つまり自動車保険イコール対物保障ということになる。ワーキングホリデーメーカーなど短期滞在者でも加入することができ、保険の種類は大きく分けて以下の3つ。
1 対物損害保険 Third Party
事故の過失が自分にある場合、相手と第三者の損害を補償する。自分の車の損害はカバーされない。第三者には住宅の塀なども含まれる場合が多くなる。
2 1+火災・盗難 Third Party + Fire and Theft
対物損害保険および、火災や盗難によって自分の車が被害を受けた場合の損害が補償される。
3 1+車両保険 Full Cover
事故、火災、盗難および自損によって被害を受けた場合、相手や第三者だけでなく自分の車の損害も補償される。
いずれの保険料も、加入者の年齢、住所、車の値段・年式、保管場所、免許の種類、運転者の年齢、無事故の期間、特約(フロントガラスの保障など)の有無などによって査定される。国際免許証保持者でも加入できるが、保険料が高めに設定されていることが多々ある。また24歳以下の人がこの保険に加入する場合には、保険料が割高に設定されている。日本での無事故証明を提示すれば、割引対象になることがある。免責額など細かい条件は各保険会社によって違うので、加入の際には数社から見積を取るのが良いだろう。
自動車保険料の例
ケース | 対物損害保険の 保険料 | 1+火災・盗難の 保険料 | 1+車両保険の 保険料 |
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29歳男性 オークランド在住 補償額5,000ドル 新規加入の場合 (運転者25歳以上・特約補償なし) |
174.36ドル/年 | 357.99ドル/年< | 551.16ドル/年 |
29歳男性 オークランド在住 補償額10,000ドル 新規加入の場合 (運転者25歳以上・特約補償なし) |
174.36ドル/年 | 488.78ドル/年 | 1711.41ドル/年 |
※保険会社、ステート・インシュランス(State Insurance)調べ