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第315回 損害保険の保険料ってどうやって決まる?住宅保険編

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保険料はどうやって決まる?自動車保険編

「保険料ってどうやって決まるの?」というのは、皆さん一度は疑問に思うことでしょう。「この件で保険金請求をしたら、来年の保険料が上がりますか?」という質問は常々受けています。
保険会社は過去の膨大なデータをもとに保険料を算出しており、それこそが各社の腕の見せ所といえるでしょう。今回は住宅保険を取り上げ、保険料以前に加入を断られることもあることをご説明します。

【住所を言っただけで保険を断られた!?】
 実際にある話で、住宅保険に加入しようとして自宅の住所を言っただけで、加入を断られるというケースがあります。ごくまれな話ですが、ほんとうです。なぜかというと、保険会社は何らかの事情でその家に特別なリスクがあることを把握しており、そのために保険を引受けないのです。

【保険会社はあなたが知らないことも知っている!?】
 加入を断られて、「まさか?どうして?」と聞いても答えはないでしょう。専用画面に「引受け不可」といった表示が出ているだけで、担当者にもその理由は知らされないからです。私自身はお客様からお問い合わを受け、こうした経験をしたことはありませんが、いつかは遭遇するかもしれません。保険会社は住んでいる皆さんよりも、ご自宅のことを知っているかもしれませんよ。

【請求履歴は語る】
皆さんはご自宅の海抜を知っていますか?「知らないけど高台だから心配ない」という人も多いでしょう。それでは、ご自宅が過去に空き巣に入られたことがあるか、あるなら何回あったか、暴風雨で自宅だけでなく近所で水害被害があったことがあるか、リーキーホームと呼ばれる、いわゆる水漏れ物件の指摘を受けたことがあるかなど、購入して住み始める前のことまでご存知ですか?保険会社はこうした状況を知っている可能性があります。なぜでしょう?代々の家主が残した請求履歴の蓄積があるからです。

【リーキーホームに特に注意】
 こうした諸事情の中でも特に保険会社が注意していると思われるのが、リーキーホームです。住んでいる本人は「大雨が降るとどこからともなく水がしみてくるけれど、そのうち乾いてしまうから大丈夫」とたかをくくっていても、目にしない天井の裏側や穴を開けない限り見えない壁の中がどうなっているのかはわかりません。
 リーキーホームは一定水準を超えると建物としての上物の価値がゼロと判断されてしまい、原則として価値がゼロのものに保険をかけることはできません。そのため保険会社はリーキーホームに対し特に注意しています。

【修理をすれば保険加入も可】
 特に問題がなさそうに見える家なのに、住所を言っただけで加入を断られたとしたら、「リーキーホームなのに修理をしていない」というのが、最も考えられる理由の一つです。保険会社は何らかの方法でその家がリーキーであることや、修理がされていないことを把握していると考えられます。もちろん、それが理由であれば、きちんと修理をしてその旨を保険会社に伝えれば、保険に加入することができるはずです。

【お知らせ】
10年続いたこのコラムは、「ニュージー大好き」さんのご都合で今回をもってひとまず終了することになりました。今後はNZ保険メルマガという形で情報発信していきますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

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高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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