【12月から飲酒運転の法定基準がより厳格化】
皆さんご存知のように、NZは飲酒しても運転できる国です。ただし、当然ながら飲酒量には限度があります。12月から運転できる法定飲酒上限が引き下げられ、より厳しくなるのでご注意ください。これからの時期はクリスマスや年末年始で飲む機会も量も多くなりがちです。今までと同じ飲酒量では取締りの対象になる可能性があるので、ぜひお気をつけ下さい。
【新基準は今までの約半分】
今までの運転できる法定飲酒上限は、呼気中アルコール濃度(吐いた息1リットル当たりのアルコール量)400マイクログラムでしたが、これが250マイクログラムに引き下げられます。同じくアルコール血中濃度も血液100ミリリットル中80ミリグラムから、50ミリグラムに引き下げられます。それぞれの新基準は今までの約半分と思ったほうがいいでしょう。20歳以下のドライバーは一切の飲酒が禁じられています。
詳しくは運輸省のサイトご参照
http://www.transport.govt.nz/legislation/bills/land-transport-amendment-bill-2013/
【女性はワイン2杯でアウト!?】
マイクログラム(=100万分の1グラム)だの血中濃度だのと言われてもピンときませんが、ヘラルドが男女2人ずつ4人が「どのぐらいの飲酒量で新基準に達するか」という実験を記事にしていたのでご紹介します。
女性2人の体重は67キロと72キロで、2人とも白ワイン2杯(1杯100ミリリットル)で呼気中アルコール濃度が270mlと260mlに達し、新基準を超えてしまいました。
男性2人の体重は93キロと110キロで、93キロは最初の1時間のビール3本で新基準に引っかかりました。110キロはビールとワインのちゃんぽんで7杯目で新基準に。 ただし、この人は体重だけでなく、反応が非常に出にくい体質のようです。体重が軽い人はもっと濃度が上がるので、さらに注意が必要です。
ヘラルドの記事
http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=11358899
【濃度は体重や状況でさまざま】
女性は男性より体重が軽いことが多く、その分体内の水分が少ないためアルコール濃度が濃く出るそうです。 また、同じ体重でも脂肪量や骨の重さによっても濃度が変わるので、「体重○○キロだったら、○杯まで大丈夫」と断定することはできません。さらに、体質やその日の体調、飲む前に食べた物やその時間(空腹なほど濃度が高くなる可能性があります)、酒を飲みながら食べた物や量によっても数字が変わります。
生命保険や医療保険のお申し込みでご加入者の体重をお聞きしますが、日本人で体重110キロという人はまずいません。男性で90キロ台、女性で70キロ前後というのもかなり少数派で、女性だと40キロ台の人もいます。こうして書き出しながら、自分もこれからはビールの量を絶対に減らそうと思っています。
【自動車保険と飲酒】
保険の面からいうと、法定基準を超えた飲酒運転での事故は違法行為のため、保険の対象になりません。また、飲酒運転でつかまり免停など処罰を受けた場合は、保険金請求時に保険会社に申告する必要があります。その時の状況や過去一定期間の飲酒運転の頻度などによっては、その後①保険の加入が続けられなくなる、②追加保険料が必要になる、③保険請求時の免責額が引き上げられる、といった対応がとられる場合もあります。くれぐれもご注意下さい。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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