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第92回  万が一のときの住宅保険と家財保険-住宅、家財保険編 

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サモアの地震と津波でたくさんの犠牲者が出てしまい、毎日の報道に胸が痛みます。お亡くなりになった方のご冥福と残されたご家族の一日も早い再起を願っています。
 
 ある人と津波の話をしていたら、「もしもニュージーランドでも地震や津波が起きたら保険がきくんですか、それとも政府が補償してくれるんですか」と聞かれました。このお答え、おわかりでしょうか?
 
『回答』:保険もききますし、政府も補償してくれます。ただし、住宅保険(日本の火災保険に相当)に入っている場合に限ってです。重要なのは保険に入っていない場合、「保険はもちろん、政府の補償もない」ということです。住宅保険がなければ家が壊れようが、流されようがどこからも補償がありません。
 
 これはキーウィの間でもよく誤解されていることで、「自然災害があれば国がなんとかしてくれる」と広く勘違いされています。しかし、政府が「地震委員会」(EQC)という機関を通じて救済するのは、住宅保険をかけた物件に限定されています。
 
 なぜかというと、EQC自体が住宅保険加入者が払い込んだ保険料を元に運営されている再保険会社の役割を担っているからです。保険に加入していない物件は再保険と関係ないように、EQCとも無関係なのです。
 
 住宅保険は自然災害だけでなく、火災や建築ミスではない偶発的な水漏れなど、家にまつわる問題に幅広く対応しているので、自宅であれ投資であれ、不動産を所有している場合にはまず欠かせない保険です。さらに付け加えると、自然災害、火災、水漏れなどで家財が壊れたり使えなくなった場合、盗難に遭った場合は家財保険で補償します。
 
住宅保険についてはリンクもご参考下さい。
第8回 自宅が災害に遭ったら-住宅保険編
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=8
 
 保険に入っていれば、地震、津波、火災、より身近なところでは集中豪雨で家や家財が同時に損害を受けたり使えなくなった場合、臨時の宿泊先も提供されます。自宅を失った場合は建直している期間、最長1年まで宿泊先が提供されたりします。
 
 細かいことですが、保険会社によって宿泊先の提供が住宅保険に付随するものと、家財保険に付随するものがありますが、両方に入っていればいずれかで補償される仕組みになっています。しかし、賃貸住宅に住み住宅保険に加入していない場合は、宿泊先の提供が家財保険に付随するものを選べば、万が一のときに宿泊先を用意してもらうことができます。
 
家財保険についてはリンクもご参考下さい。
第82回 ただの盗難保険ではない家財保険-家財保険編 
http://www.nzdaisuki.com/column_insurance/detail.php?issue=82
 
(注意:個々の案件は必ず保険会社の査定があり、それによって対象となるかどうかが決まるので、文中の例はあくまでも一般例です)

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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