とある保険セミナーでお客様の実話を聞く機会がありました。よくある話とも言えますが、本人の口から語られるとなるとやはり感慨もひとしおだったので、ここでもお伝えしましょう。
そのキウイのカップルはそこそこ裕福で幸せに暮らしていました。ご主人は建設関係の会社を営み、奥さんはフルタイムで働いていました。子供は学校が終わるとコミュニティーセンターで過ごし、親の迎えを待ちます。迎えはいつも時間の都合のつきやすいご主人が担当していました。しかし、その日に限って奥さんのところに、「迎えがまだ来ないので急いで来るように」という電話が入りました。
不思議に思った奥さんは慌ててオフィスを出、ご主人の携帯電話に電話をしたのですがつながりません。その日は商用でオークランドを離れノースの方へ行く予定だったので商談が長引いて間に合わなかったのだろうと、そのまま子供を迎えにいきました。途中ラジオのニュースで、高速道路で交通事故があったことを知り、ご主人が遅れた理由がわかりました。
無事子供を連れて家に戻ると、電話がかかってきました。ご主人だろうと出てみると、それは思いもかけない電話でした。ご主人は交通事故に遭っていたのです。ラジオで聞いたニュースはまさにご主人だったのです。高速道路でトラックに接触し、車は大破、ご主人は帰らぬ人となりました。商談の約束が遅くなったため、子供の迎えの時間に間に合わせようと無理をしたのかもしれませんが、今となってはもうわかりません。
その数ヶ月前、一家はホームショーと呼ばれるオークランドで有名な見本市に出かけ、そこで保険の外交員と知り合いになりました。なかなか感じのいい人でしたが、夫婦は保険というものに一切入っていなかったので、加入を勧められるのではないかとご主人は付き合いに慎重でした。けれど前から保険が気になっていた奥さんは、一度ゆっくり話を聞いてみたいと思い、渋るご主人を引っ張って後日、話を聞きにいきました。
夫婦は共働きでそれなりの収入もあったため、なにか問題がない限り生活に困ることはありませんでした。しかし、稼ぎ頭のご主人になにかあれば、小さい子供と残される奥さんにしてみれば不安がいっぱいです。住宅ローンの返済もまだ終わっていません。じっくり話を聞いた結果、ご主人も納得の上で70万ドル(約6千万円)の生命保険に入ることにしました。
そして事故が起きたのです。突然の不幸に動転する中でもお金があることがどんなに心強かったか、ご本人が語ると本当に実感がこもります。おりた保険金ですぐにローンを完済し、裏庭にもう1軒家を建てて借家とし、今ではそこからの賃貸料が一家の収入の大部分を支えているそうで、経済的な心配はないとのことでした。
「あの日、ホームショーに行っていなかったら。。。。。」
奥さんは涙ながらにしみじみと語っていました。パートナーでも、子供でも、マイホームでも、健康でも、大切であればあるほど、それを守りたいと思えば思うほど、「保険は欠かせない」というのを実感しました。次回は保険に加入する前に考えておくべき人生設計についてお話します。
高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)
アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。
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