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第116回  6月中にぜひしておきたい裏技-キウイセーバー編 

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いよいよ6月ですね。ご存知のようにニュージーランドのお役所仕事は今が年度末です。7月からは日本の4月にように新年度に入ります。そこで今日はキウイセーバーに関して、この6月中に「ぜひしておきたい裏技」を取り上げてみます。
 
 まず、これまでのおさらいになりますが、キウイセーバーは加入者が毎月(もしくは毎週)決まった金額(「給与の2%」や「毎週20ドル」など)を積み立てていく任意の年金です。この制度の素晴らしいところは、加入者と一緒に国も積み立ててくれることです。国の拠出額(Tax creditと呼ばれていますが納税しているかどうかは関係ありません)は加入者の口座に振り込まれるので、加入者は65歳になったときに全額引き出すことができます。
 
 国は拠出の上限金額を年間1,043ドルと定めています。1年52週ですから、週20ドル計算です。ですから週20ドルを積立額にしている人は国の拠出額と合わせると1年で2,080ドルずつ貯まっていく計算になります。これは自営業者か主婦や学生など仕事を持たない人の場合です。
 
 勤め人であればこれに勤務先からの拠出額(上限は給与の2%)も上乗せされるので、年収5万2,000ドルの人であれば、自分で積み立てた1,040ドルを毎年3倍の3,120ドルにしていけるのです。年収が4万ドルであれば企業負担の上限は800ドルなので、週20ドルを積み立て国の拠出額の上限まで受け取れば、毎年2,880ドルずつ貯まる計算です。
 
 キウイセーバーというと、加入時の1,000ドルのボーナス(積立開始報奨金)が取り上げられますが、なんのなんの週20ドルを積み立てていく限り、毎年国から同じ額のボーナスを受け取れるわけです。口座を開いただけで放っておくことが、どんなにもったいないかお分かりでしょう。
 
 もちろん積立額は週20ドル未満でも構いません。20ドルを下回ると国からの拠出額の上限まで受け取れないというだけで、積立額が2倍になることには変わりありません。
 
 さて前置きが長くなってしまいましたが、6月中に「ぜひしておきたい裏技」!それは今年度(2009年7月以降)積み立てたキウイセーバーの額の確認です。2009年7月以前より加入している方で、6月末までの金額が1,043ドルに満たない場合は6月中に追加払いをして、今年度の残高をできる限り、可能ならば1,043ドルまで引き上げておくことです。なお、今年度の途中に加入された場合は加入期間に応じた拠出金となります。
(例:6月末まで加入期間が40週の場合は、20ドルx40週の800ドルが拠出額の上限となります)
 
 国は6月末の各口座の残高に合わせて今年度の拠出金を出すため、1,043ドル貯めた人の口座には1,043ドルを、500ドル貯めた人の口座には500ドルを支払います。なので残高を引き上げておけば、その分、国からの受取額が増えるわけです。
 
 追加払いは簡単にできるので口座を開いているプロバイダーにお問い合わせ下さい。

 

高橋靖宏【たかはし・やすひろ】
Financial Adviser (FSP68982)

アクセレレイト・コンサルティング社所属。海外進出企業の医療及びセキュリティ・リスク・マネジメントのスペシャリストとして、海外で長らくアシスタンス会社に勤務。NZで初の日本人公認ファイナンシャル・アドバイザーとして、生命保険、医療保険、損害保険など各種保険商品とキウイセーバーを日本語でご提供しています。

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