エコノミストたちは、ニュージーランドの失業率が6月末までに5.3%に上昇し、2016年末以来の最高水準に達すると予測しています。これは、昨年の景気後退の遅れた影響と低迷する景気回復が原因で、採用活動と賃金の伸びが鈍化しているためです。
ANZ銀行のエコノミストは、雇用がわずかに縮小している一方で労働力の成長が緩やかなため失業率が上昇すると分析しています。一方、ウエストパック銀行のエコノミストは、この景気後退と雇用喪失の主な犠牲者は若者であると指摘しています。
また、6月期の民間部門の労働コストの伸びも4年ぶりの低水準になると見込まれており、雇用市場が弱いことが労働者の交渉力を弱めている状況です。こうした背景から、キウイバンクのエコノミストは、ニュージーランド準備銀行が8月20日に再度利下げを行う条件が整っていると見ています。