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家庭内暴力対策の情報共有システムを政府が棚上げ 200万ドル投じた計画、労働党は「衝撃的」と批判

政府が、家庭内暴力への複数機関による「タイムリーな対応」を支え、「高リスクの状況」を職員に知らせるはずだった統合型ケース管理システムの導入計画を凍結していたことが分かった。RNZが公文書開示法(OIA)に基づく文書を入手し、1Newsが10月31日に報じた。

この計画は「プロジェクト・ウェトゥ」と呼ばれ、家庭内暴力・性暴力の撲滅に取り組む機関の執行委員会が2025年12月に一時停止を決めた。理由は「システムを資金面でも、運用・ホスティング面でも、現実的かつ持続可能に維持する方法がない」ことだった。それまでの2年間で約200万ドルが使われており、約520万ドルが国庫に返還されることになった。

文書によると、当面は既存のシステムを使い続ける。職員の間では、費用がかからない唯一の選択肢として、エクセルを使った書式が代替案の一つとして検討されているという。一方で、各機関が適切な優先順位付けとリスク評価に必要な情報を共有して把握できない、手作業が中心で効率が上がらない、データ保護や情報共有に脆弱性が残る、といったリスクが指摘されている。

家庭内暴力・性暴力防止担当のカレン・チョウアー大臣は、技術面の部分は停止したものの、複数機関による対応の「ベストプラクティス運用モデル」のうち技術以外の要素は進んでいると説明した。高リスク対応の手順や情報共有の指針がその例だ。「この決定で最前線のサービスが減ったわけではない」とし、持続可能な運用方法が見つかれば再開もあり得ると述べた。ただし政府最高デジタル責任者の指示にも左右されるという。

これに対し、労働党のジニー・アンダーセン警察担当報道官は「とんでもない衝撃だ」と批判した。リスクのある人を見つけるための計画を、職員が警告しているにもかかわらず打ち切ったとし、「機関同士が情報をつなげられなければ、危険にさらされた人が取りこぼされる」と述べて、政府に説明を求めた。総選挙を1週間後に控え、家庭内暴力対策の姿勢も論点になりそうだ。