以前オークランド動物園内にあった日本庭園が、動物園の隣のウエスタンスプリングスに移されました。今回は、その新しくなった日本庭園についてです。
この日本庭園がウエスタンスプリングスに移動したのは、深いわけがありまして、簡単に言うと、この庭園はオークランドの姉妹都市福岡市が寄贈したものでしたが、福岡市にも連絡せずに、オークランド市が勝手に取り壊してしまいました。
オークランド市と、福岡市との友好の絆を無断で取り壊すのは遺憾だということで、地元の日本人会などが、オークランド市に代替えの日本庭園の建設を求めていました。当初の予定より完成が少々遅れたようですが、めでたく今年の7月14日に完成しました。
8月22日に見に行ってきました。日本庭園は、古くなればなるほどコケなどが付いて味が出てきます。したがって、この出来たばかりの庭園はそれほど深みがなく、まだまだ薄っぺらいという印象が拭えきれませんでした。僕は動物園にあった日本庭園に行ったことがないので比較できませんが、一応日本庭園の様相を見せています。写真を添付したので御覧ください。
残念なのが竹を伝って水が流れてくる場所があるのですが、シシオドシではありませんでした。僕は、あの竹が石を叩く音が好きなのですが、それは聞けないのは残念です。また、池が中央にあるのですが、魚がいません。鯉が泳いでいたらもっと雰囲気が出ると思うのですが。。。魚がいないので、池に藻が生えてあまり見た目にきれいとは言えませんでした。
オークランド市が両国の友好の証して寄贈された日本庭園を、勝手に取り壊したのは遺憾ですが、その後否を認めて、新しく作ったというのは立派だと思います。
確かに日本庭園が歴史を重ねて趣のある庭園になるのには時間がかかりますが、お金を出さないと入れないオークランド動物園の中から、誰でも無料で入れる場所に移動したというのは、結果的に良かったかなと思います。
日本人の基質として、不服なことがあっても、物事を荒立てず、泣き寝入りしがちですが、今回の件はやはり言うことは言うというのが、功を奏したようです。