ニュージーランドで暮らしていると、日本では当たり前に食べていた料理やおやつが恋しくなることがあります。
バナナチップスは人気ではありますが、そんなときに「時間もあるし作ったことの無いものを作ってみよう」と思いついたのが、バナナのフライでした。
日本ではフィリピンやタイなどのアジア料理店で見かけることもあるけれど、ニュージーランドのスーパーには春巻きの皮もバナナも簡単に手に入るので、材料の準備は意外とすぐにできました。
今回使ったのは春巻きの皮。

冷凍コーナーで見つけたときから、
「これならバナナを包んで揚げられる!」
旦那もフライなら好きだろう!
とひらめきました!笑
バナナはできるだけ甘めで熟したものを選ぶのがコツです。
青っぽい固いバナナだと酸味が残ってしまうので、皮に黒い点々が出てきて、柔らかく甘みが増したものがベスト。
さらに、巻く前にバナナの上に少し砂糖をふりかけておくと、揚げたときにまるで甘いお芋のようにホクホクになって、芋を食べてるのかと思うほどぐっと美味しさが増します。

作業は子供たちと一緒にしました。5歳の娘と4歳の息子にとって、春巻きの皮で具を包む作業は小さな手にもぴったり。
最初は「むずかしい~」と言っていたけれど、やっていくうちにコツをつかんで、特に上の子は、上手にバナナをくるくると包んでくれました。
巻き終わりに少し水をつけて留めるのも、子供たちにとっては楽しい作業ですが、私は揚げてるうちに開いて来ないようにチェックしました。

家族でわいわい言いながら一緒に作れるのは、ただの料理以上に価値がある時間だなと感じました。
そしていよいよ揚げの工程。
油を熱して揚げるのは子供たちには危ないので、ここからは大人の出番。
じゅわっと揚がって皮がパリッと色づいていく様子は見ているだけで食欲をそそります。

子供たちもフライパンの前に並んで、
「まだ?」「いいにおい!」と待ちきれない様子!笑
揚げたてを少し冷ましてからかじると、外はカリッ、中はとろり。バナナの甘さと砂糖のほのかな香ばしさが口いっぱいに広がって、幸せそのものでした。

日本で食べていたスイーツと同じものはなかなか手に入りませんが、こうして工夫して作ってみると、新しい発見があります。春巻きの皮を使うことでパリパリ感が出て、シンプルだけどクセになる味わいに仕上がりました。アイスクリームを添えたり、チョコレートソースをかけたりしても絶対に美味しいと思います。
私は今回はやらなかったけれど、中に小さなバニラアイスを入れて包んで揚げてもきっと最高。熱々のバナナと冷たいアイスがとろけあうのを想像しただけで、次回試してみたくなります。
今回のバナナフライ作りは、ただ「美味しかった」というだけでなく、子供たちと一緒に作った思い出が加わって、特別な一品になりました。ニュージーランドでの暮らしのなかで、日本の食材が手に入りにくいこともありますが、だからこそ「あるもので楽しむ」知恵や工夫が自然と身についてきます。これからも子供たちと一緒に、こうした小さな手作りおやつを増やしていきたいなと思います。
ぜひ皆様もパリパリの皮の春巻きで包むバナナやってみてくださいね!




