前回、ニュージーランド留学とアメリカ留学を比較し、お互いの良さを知っていただいたと思います。そこで今回は、いつもライバル国として名を挙げられるオーストラリアに勝負を挑んでみたいと思います。出来レースだなんて仰らず、最後までご覧くださいね(笑)
今回もまずは統計から
日本からオーストラリアへ留学している学生の海外留学状況を文部科学省から調べてみました。
(データは文部科学省、2014年のもの、1年に満たない留学は除外)
オーストラリア:1,817人
ニュージーランド:774人
やはり今回も絶対数では倍以上の日本人留学生を受け入れていました。留学生の数はアメリカが19064人で1番多くの日本人留学生を受け入れており、オーストラリアは1817人で5番目、ニュージーランドは9番目となっています。
国土の大きさはニュージーランドのおよそ28倍、人口も2400万人とニュージーランドの5倍以上です。
過去にはイギリスの植民地であったことや、同じ南半球にあるため兄弟国のようによく扱われ、住んでいる人種、文化的背景も似通った部分は多く存在します。
ニュージーランドとオーストラリア、似ている部分は?
それでは実際に似ている部分をさらっと紹介します。
- 自然が多く残っている
- ラグビー、クリケットといったイギリス連邦国に共通したスポーツが人気
- 同じスーパーマーケットの存在や大手企業が互いに進出
- 国旗の区別がつかないくらい似ている
- 先住民族を持つ(ニュージーランドはマオリ族、オーストラリアはアボリジニ)
- どちらも移民国家であり、多種多様の人種が居住している
歴史的にも似た背景を持つ者同士であり、お互いの国籍を持っている場合には行き来が自由で、外交や貿易上でも協力してる部分もとても多くあります。
オーストラリアの良いところは?
上記のように、ニュージーランドとオーストラリアは似ている部分が多いため、留学のメリットについてもニュージーランドと似ている部分が多いです。
例えば、
- ブリティッシュイングリッシュを学べる
- 治安がとてもよい
- 生活水準が高い(住みやすい都市ランキング4年連続1位のメルボルン)
- ワーキングホリデー制度もあり、働きながら英語を勉強することも可能
このようにニュージーランドと共通したメリットが多いです。
そしてさらに挙げるとすれば、
・世界遺産が多いため、休暇中の観光に困らない
オーストラリア19件(文化遺産:3、自然遺産:12、複合遺産:4)
ニュージーランド3件(自然遺産:2、複合遺産:1)
・全体的に暖かい気候で過ごしやすい
気になるニュースが・・・
このようにオーストラリアは良い国であることは確かであるため、世界中からこぞって留学・移住を求めやってくる人々が絶えません。そのため、政府からの様々な保障や援助等の負担が大きくなり、いまでは移民することが難しくなっている国の一つでもあります。
こういった影響から最近気になるニュースがありました。
Most New Zealanders' study fees to rise by $8700 in Australia
これはオーストラリアでの学費が数千ドル単位で増える方針である、というニュースです。ここでいう学費とは主に大学の学費について言及されており、現地のオーストラリア人は4年間で$2,000~$3,600(およそ30万円)も学費を増やすよう法制化が検討されているようです。
そして、本来ニュージーランドの国籍を持つ人はオーストラリアでの就労や就学はほぼ現地の人と同じような待遇を受けられるのですが、そのニュージーランド人へも$8,000(67万円)近く増加、そして驚いてしまうのですが、海外からの留学生に対しては$33,000(275万円)も増加させる、という内容が検討されているようです。
基本的に語学学校は私立なのでどういった影響があるのかは不明ですが、高校留学を経て大学へ進学、或いは大学からオーストラリアへ、と考えている人には非常に気になるニュースです。
ニュージーランド留学について
ニュージーランドも実は少し前に移民法の改正がニュースになり、永住権の取得が今までよりも厳格化されることがわかりました。
永住権の取得がより難しく
弁護士解説:技能移民カテゴリーでの移民法の改定の概要・方向性とエッセンシャルワークビザの変更案について
移住を目指す人にとって語学留学は切っても切り離せないものなので、このあたりのニュースは気になります。
とはいえ、今のところニュージーランドでは学費が上がるようなことは特に検討されている様子もないため、アメリカやイギリス、そしてオーストラリアと比べても、まだまだ経済的に留学できる学校は数多く存在します。
そして上記でも触れていますがニュージーランドもオーストラリアも自然がたくさんあり、人々も大らかでとても優しい国民性を持っています。
ここで敢えて比較をするのであれば、ニュージーランドはオーストラリアよりも“いい意味で田舎”であるため、勉強に集中できる環境があるのではないでしょうか。
ニュージーランドで基礎を学んだ後に、オーストラリアの世界遺産巡りが出来たら夢のようですね。
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