現在日本では約60人に1人の割合で不登校の生徒がいるといわれています。どのような理由で不登校になってしまったかにもよりますが、不登校の理由が「学校の校風になじめない」「日本の教育システムに疑問がある」という理由でしたら、思い切って海外に出て、新しい環境に身をおくことで、再出発が成功する場合もあります。
近年日本で不登校だった生徒が海外の高校に留学することにより、帰国子女枠で日本の有名大学に進学するというケースが多く紹介されています。不登校からの高校留学にはそのような利点もありますが、海外に出ることで新しい自分の道を見つけ自立していくことができるでしょう。
なぜ不登校からの留学先がニュージーランドなのか?
日本では不登校の生徒は他の高校へ転校や編入をしても再起が難しいといわれています。「失敗してしまった」という気持ちがあること、かつ同じ学年を再度やり直し「留年」になる可能性が高いため、生徒自身がコンプレックスを強く抱えてしまいます。
しかしニュージーランドは日本とは違い、「これまで」ではなく「これから」の成長に力を入れています。そのため学年が違くても意欲があり、健康であり、かつニュージーランドのマナーを守れるのであれば、比較的入学はスムーズとなります。また画一的な詰め込み教育ではなく個性に合わせた教育を行っており、「将来どうしたいのか」「何が得意なのか」と自分を客観的に見て成長できる環境にあります。
世界の第一言語である英語圏であること
ニュージーランドの英語は、元々イギリスからの移民が多いためかイギリス英語に比較的近いと言われています。アメリカ英語と比べ言い回しや単語が多少違います。
多文化、他民族の多様性国家
ニュージーランドは移民が多い国です。そのため自文化と異文化を共に尊重し敬意をもって接するという価値観があり、差別の少ない国になっています。
治安の良さ
ニュージーランドでも犯罪がないわけではありませんが、治安の良さは定評があります。2009、2010年の経済平和研究所の世界平和指数では、ニュージーランドは第一位にランクインしています。中でも重犯罪や若年者の犯罪は少なく、安心して生活ができます。
環境
ニュージーランドは小さい国ではありますが、その自然環境の維持・向上に対する取り組みは大変すばらしく、最大の都市であるオークランド周辺でも学校の周りは緑豊かな丘や公園に囲まれ、また近くにはきれいなビーチ(海岸)が至る所にあり、伸び伸びと過ごすには最適な環境です。
教育システムの違い
ニュージーランドのカリキュラム、NCEAは学年と学習レベルを別に考えています。そのため各自のレベルに合わせ授業選択が可能です。また高校卒業後すぐに就職する生徒のために、実践的な授業(自動車機械学や農業など)が多いのも特徴です。
留学費用が比較的安い
他の英語圏の国に比べ、高校留学費かかる費用が安くなります。公立の高校でも留学生の受け入れが盛んに行われているため、私立校に比べ費用を抑えることができます。
留学までの流れ
ニュージーランドの学校に入学する場合
- 記入済みの願書
- 現在通われている学校の成績証明書
- 現在通われている学校の出席証明書
上記3つの英訳された書類が必ず必要となります。
また上記の書類以外にも、学校長/担任/英語主任の先生からの推薦状があると入学手続きがスムーズです。 学校によりパスポートのコピーや、予防接種記録、簡単な英文での自己紹介等の提出を求められることがございます。入学申請後、学校が成績表や簡単な自己紹介をもとにどの学年/コースが適切か判断してくれます。
不登校であった方も入学の申請を行うことは出来ますが、不登校の時期が長く成績証明書や出席証明書の取得が難しい場合、もしかするとすぐには現地高校に入学が出来ない場合がございます。その場合は語学学校の高校準備コースもしくはヤングラーナーコースに通い、ニュージーランド国内での実績を作る必要等がございます。
高校準備コースについて
高校準備コースは、現地の高校に進学する前に英語を重点に学ぶコースです。英語がある一定のレベルまで到達すると、現地高校に入学後「英語で授業を受ける」ことに戸惑わないように一般教科(数学や科学等)の授業を受けることが可能です。
また現地の高校に進学するという同じ目標を持った、世界各国の同世代の留学生と一緒に勉強することで、スムーズに高校生活を開始することができます。
留学の心得
厳しいことですが、不登校からの高校留学は簡単なことではありません。
学校の先生とホストファミリーのコミュニケーションも大変重要です。言葉はもちろん、文化も風習も違う海外で生活しますし、ニュージーランドでは高校生は大人としてみなされ、多くのことで自己決断を求められます。
慣れ親しんだ日本を離れ、親元を離れて海外で生活することは想像されてるよりもずっと、ストレスがたまることです。日本で生活される2倍も3倍も大変なことがあるかと思いますし「やはり日本が良かった」とホームシックになることもあるでしょう。
「何かを変えたい」「変わるきっかけがほしい」と思って不安も抱えながらも覚悟を決めて高校留学に踏み切ったことだと思います。留学を通じ、困難を自らの力で乗り越え克服していけば内面の自己成長につながります。留学生活の中で培われたことが、大きな自信になります。
英語に耳が慣れず、環境が変わった最初の1-3ヵ月は不安になることも多いでしょうが、生活リズムは自然と整いますし、英語力や学力も徐々に付いてきます。大きな目標を持つことも大切ですが、短期間の小さな目標を設定し、達成していくことが留学生校のカギとなるでしょう。
 
                                     
	

 
 
 
  
  
  
  
  
  
 