11月7日の総選挙を前に、国民党(ナショナル)は10月6日、政府の医薬品購入機関ファーマック(Pharmac)の予算拡充に6億400万ドルを投じる公約を発表した。財源として、外務貿易省(MFAT)の予算を削り、太平洋地域以外への海外援助を10%削減するとしている。太平洋地域への援助は「全面的に保護」するという。
党の保健担当スポークスパーソン、シメオン・ブラウン氏は「ニュージーランド人は寛大な国民であり、今後も世界での役割は果たす。ただ、国民が納めた税金は、がんなど重い病気と闘う国内の人々のために使われるべきだ」と説明した。政策文書によると、援助10%削減で今後の予測期間に4億3100万ドル、さらにMFATの基準予算を2%削減することで4560万ドルを捻出する。MFATの予算は2017年の10.5億ドルから約20億ドルに膨らんだとし、現政権の歳出削減の対象外だった点を指摘している。太平洋向けは海外援助の66%を占める。
公約にはほかにも、無料の大腸がん検診の対象を2029年までに50歳へ引き下げること、2027年3月から25〜69歳の女性に無料の子宮頸がん検診を提供することなどが盛り込まれた。CAR-T細胞療法の導入や臨床試験の全国目標設定も掲げている。
これに対し、連立与党NZファースト党首のウィンストン・ピーターズ氏は「必死で危険な計画だ」と批判。「成長に必要な市場との関係を危うくするもので、この3年間で築いた外交的影響力を台無しにする」と述べた。一方、ACTのシーモア党首は「歓迎すべき動き」と評価した。労働党のヒプキンス党首は「ピーターズ氏が援助削減を認めるはずがなく、財源の裏付けのない公約だ」と指摘している。
