現地保育園の秘密
自然の美しさや羊の多さよりも、まず最初にニュージーランドに来て感動したのは、ここに住む人たちがとても親切なことでした。現地の保育園で二週間過ごしてみて、その秘密が少し見えてきました。
”シェア”や”チームワーク”を大事にする
ここの園児たちを見ていてすごいなと思うのは、3~4歳の小さな子達が、ゆずりあったり、順番を待ったりする場面が1日のうちで何度も、そして自然にできていること。どんなに熱中しているおもちゃがあっても「かして」と言われたら譲ることができるので、おもちゃやおやつを巡るけんかが起こることがほとんどありません。
先生たちも、「シェアすることが大事だよ」とことあるごとに言い聞かせていて、みんなで一緒に過ごしているということを子どもたちに考えさせています。
個々の気持ちに寄り添う
「みんなで一緒に」いることを伝えながらも、園での生活は個人個人に合わせて進められています。遊ぶ場所も室内だったり屋外に出たり、お昼寝の時間も、早めに起き出した子は静かにお絵描きしたり絵本を読みだしたり、長く眠りたい子はみんなが遊ぶ時間になっても片隅で眠り続けたりと、自由度は日本の保育園よりも高めです。
一斉にお絵描きの時間・工作の時間というくくりもなく、季節の工作はその時々でやりたい子から順に取り組んでいます。
”みんなちがって、みんないい”が自然に感じられる
多国籍な都市として有名なロンドンよりも、オークランドはさらに高い割合で様々な人種が集まっているというニュースが昨年報じられたように、ニュージーランドの保育園もまた、様々な国にルーツのある子どもたちが通っています。
教室には、マオリ語だけでなく、日本語・中国語・フランス語の絵本が並んでいたり、ドイツやトルコの国旗を折り紙で作ったりと様々な国の文化に触れる機会があり、お互い尊重し合う風土が養われています。
参照サイト:”Auckland now more diverse than London” http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=11213317
相手にもやさしくできる人が育つ
小さな頃から、お互いを認め合い、自分が尊重されていると感じながら大きくなることで、相手にもやさしくできる人が育つのかもしれませんね。日本で保育・教育にたずさわりたいという人たちにも、ニュージーランドの現場の体験・見学をとてもおすすめします!