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NZでオペラ観劇

皆さん、寒い日が続いていますが いかがお過ごしですか? ここウェリントンでは近年オペラの人気は急上昇、冬の風物詩となりつつあります。私も例に漏れず、今年もNZ オペラ座の公演「カルメン」を観劇しました。

ビゼー作曲「カルメン」と言えば、情熱的で、誰もが一度は耳にしたことがある「闘牛士の歌」でとても有名なオペラです。今回のMZオペラ座による公演は、公演皮切りと同時に 各メディアがこぞって絶賛するなど評判は上々で、臨時に追加チケットが発売されたほどです。おかげで、私が観たウエリントン最終公演日は、会場のSt James Theatre のロビーは 例年以上の数の観客で所狭しと溢れ返っていました。それでも開演のベル音に続いて観客席が落ち着くと、7時30分きっかりに舞台の幕が開きました。

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photo: © New Zealand Opera

舞台は、スペインのセルビアという小さな町。兵士たちと田舎から出てきたミカエラのソプラノの掛け合いから始まり、たばこ工場で働く女性たちの場面へと移ります。女性の衣装や照明、それに舞台のセットが乳白色で統一され、芸術的で洗練された舞台に、思わずうっとり魅入ってしまいます。そして「闘牛士の歌」など馴染みのある曲が次々に披露され、第一幕の途中から拍手喝采、会場が沸き返っていました。第二幕では東欧はジョージア出身の 歌姫が演じるCarmen の声がいっそう妖しくなるにつれ、次第に狂気に駆られ墜ちていく相手役のDon Hoseを扮するアメリカ人テノールの演技力が冴えわたります。闘牛士Escamilloのソロに続き、子供を交えて村人たちが舞台前列に並び「闘牛士の歌」の力強い大合唱。そして一機にクライマックスを迎え幕を閉じたのでした。

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photo: © New Zealand Opera

しばらく、劇的で芸術度の高いオペラの余韻が冷めやらず、例の「闘牛士の歌」の歌が頭から離れませんでした。

「カルメン」は、ウエリントン 、そしてオークランド、クライストチャーチで公演され大好評の内に終演となりましたが、9月からは新しい演目のオペラが始まります。
次の演目は「Katya Kabanowa」。愛のない結婚生活を送るKatyaが夫以外の男性と恋愛に墜ち家族の大反対を受けたあげく、最後はボルガ川に身を投じるというロシアの有名な悲劇です。オークランド とウエリントンの二か所で上演予定で、オークランドはASB Theatreにて9月16、19、21、23日、ウエリントンは、St James Theatreにて、10月7日、10日、12、14日となっています。詳細は、NZ OPERA のサイトhttp://www.nzopera.comをご覧ください。

オペラは言葉がわからないと理由で尻込みされている方、劇場の壁の電光掲示版に英語の訳が表示されますので、大丈夫です。それもとてもシンプルで理解しやすい英文で、例えば、どんなに長々とあれやこれやと歌いあげられていても、” I love you. You are beautiful…” といった具合で、話の展開には充分についていけると思います。

ですが、その電光掲示板が見にくい座席もありますので、チケットを予約する際は十分にお気をつけ下さい。B指定で取った私の席は前から5列目で舞台はよく見えましたが、列の一番端でしたので、反対側の壁の電光掲示版を首を90度曲げて見る羽目になり、おかげで翌日肩と首が凝って仕方ありませんでした。少し値が張るかもしれませんが、ある程度列の中央に位置する席を買われることをお薦めします。

記者プロフィール

探求者

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NZ滞在20年。

家族とともにWellington在住。

NZの自然、マオリ文化、

芸術をこよなく愛し徒然なるままに探求中。

ブログ : 白くたなびく雲の下で!
http://aoteaora.blog.fc2.com

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