与党ACTのデービッド・シーモア党首は9月15日、中小企業支援を掲げる新政策として、成人の最低賃金を3年間凍結し、20歳未満向けに新たな「トレーニング賃金」を設ける方針を発表した。現在の最低賃金は時給23.95ドルで、2021年の20ドルから毎年引き上げられてきたが、ACTは凍結によって企業に生産性向上のための時間的余裕を与えると説明。シーモア氏は「賃金が持続的に上がるのは、労働者の生産性が高まり、企業が支払う余裕ができたときだ」と述べた。
トレーニング賃金は最低賃金の6割程度に設定される見通しで、ACTは労働組合費の強制天引き制度の廃止や、雇用解消交渉に関する規制緩和も打ち出した。
発表はウェリントンで開かれたビジネスNZ主催の選挙カンファレンスで各党首や財政担当者が政策を競う中で行われ、労働党のキーラン・マカナルティ議員は「言語道断だ」と猛反発。「食料品も家賃も電気代もガソリン代も凍結されていないのに、賃金だけ凍結するのか」と批判した。労働党のクリス・ヒプキンス党首も最低賃金の引き上げ継続を約束し、「3年間の凍結は働く人々の暮らしをさらに厳しくするだけだ」と述べた。2026年の総選挙を控え、生活費をめぐる与野党の対立は一段と激しさを増している。
