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政府、暴力犯罪被害者数の削減で目標を前倒し達成の見通し—警察巡回強化が寄与

最新の「ニュージーランド犯罪と被害者調査(NZCVS)」によれば、直近12ヶ月間(〜5月)で暴力犯罪の被害者は156,000人であり、政権発足時点より29,000人少ない水準となっています。うち、マオリの被害者数は4,000人減少(9%減)しています。ただし、性的暴行の被害は2,000人増(3%増)という点には注意が必要です。

政府予算に基づき、主要都市や地域(ダニーデン、ロトルア、ニュープリマスなど)に63名のビート隊員を配置しており、さらに西オークランドのヘンダーソン地区には追加で7名が配属予定で、合計70名の巡回強化が進められています。

法務大臣ポール・ゴールドスミス氏は、暴力犯罪被害者数の減少傾向を「我々の治安回復策が奏功している証拠」と評価。一方で、まだ被害者は多く存在するとして、引き続き努力が必要であるとも強調しています。

政府目標

2025年3月に設定された「政府ターゲット」では、2029年までに暴力犯罪(傷害・強盗・性犯罪)の被害者を年間20,000人減少させるという目標を掲げています。

2025年5月時点で本目標に対し、すでに29,000人の削減を達成していることになります。これは目標を前倒しで達成している状況と見られます。

政府としては、警察の巡回強化や厳罰政策などによって、暴力犯罪被害の流れを大きく抑制できつつあると判断しており、犯罪抑止に一定の成果が出ていることがわかります。一方で、性的暴行の被害増加については引き続き対策が求められそうです。