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両親ビザの審査再開を待つ人々

約9,000家族が、政府の両親カテゴリー永住権申請受付再開を待っている。

両親ビザは、スポンサーとなる永住権を持つ子供たちが国の平均年収の2倍の収入を得ていることが条件となるが、多くの人がこの条件を政府が見直すかどうかも見守っている。

パンデミック以来、ニュージーランドを去った人々もいれば、また国外で家族と結ばれるのを待ち焦がれている人々もいる。

2019年時点では、審査待ちリストの85パーセントは収入の面で申請条件に合致していなかった。

ロシア国籍のエレーナ・ズエヴァさんは67歳。パンデミックが始まる直前の2020年に観光ビザで娘のもとを訪れた。彼女のビザはもうすぐ期限切れとなる。

「9月の終わりには、ここを去らなくてはなりません。私はロシアで何も持っていませんし、誰も待っていません。私の生活はここです」とエレーナさん。

彼女はオークランドでいくつかのチャリティー団体のボランティアをしている。

「ニュージーランド政府からの経済的な支援は不要です。ただ、この国に滞在できる許可さえもらえれば」とエレーナさんは、語る。

プラナーブ・ビルラさんは、14年前インドから移住しIT業界で働いている。彼は故郷にいる年老いた両親を呼び寄せたいと思っている。

「両親は私がニュージーランドにやってくるときに、家を売って私を助けてくれました。今は私が両親を支えたい」

彼は2016年に両親のためのビザを申請したが、当該カテゴリーの永住権プログラムが中断されてしまった。

このカテゴリーは2020年に労働党政府の元で再審査されていたが、パンデミックの国境閉鎖により再び中断された。

「政府の対応はあまりに遅く、コミュニケーションが全く取れません。『審査中』というばかりで、偽りの希望を与えられるだけ。これが普通の会社のカスタマー対応ならば、ならとっくに倒産しているでしょう」と焦る胸中を明かした。