前回の記事でFacebookの機能にあるMarketplaceでジャンクのカメラを売りに出した際に、郵送でPayPalで支払いたいとメッセージをしてきた人がいるという話をしました。今回はその続きの巧妙な手口を紹介します。

アカウントをアップグレートしなければいけない

最初はPayPalのアカウントを作るのを渋っていたのですが、詐欺師がほんの数分でできるからやってみて、と言われPayPalのアカウントを早速作ってみた私ですが、とても簡単で5分以内にアカウントを作ることができました。

そこでアカウント名とメールアドレスをFacebookのメッセージで伝えると、「今振り込んだよ」と写真を送ってくれました。その写真には確かにカメラ代200ドルが支払われているのですが、郵送料の50ドルが別料金という形で表示されていました。「なんやこのシステムは？」。続けて、彼女は「アラームのメールが来たんだけど、あなたもメールをチェックしてみて」と言いました。

しかし、PayPalの私のアカウントを確認すると料金が反映されていません。メールを確認すると私のPayPalのアカウントは個人なのでビジネスのアカウントにしないと料金が受け取れない、というではありませんか。しかもビジネスのアカウントにアップグレートするには友人や家族から追加で300ドルの受け取りをする必要があるというのです。ここで2回目の「なんやこのシステムは？」です。

日本語サイトでPayPalの使い方をしっかり確認

英語の表示のままPayPalのアカウントを作ったのですが、このシステムはさすがにおかしいと日本語サイトでPayPalの使い方を調べました。確かに100万円以上の送金になるとビジネスアカウントが必要になるようですが、たった250ドルの送金が個人利用のレベルを超えてるとは思えません。さらに、300ドルの追加が必要などとはどこにも書かれてなかったのです。もしPayPalがそんな変なシステムなら、誰も使う人はいないでしょう。

あなたを信用して300ドル追加支払いしてもいいよ

300ドルの追加支払いなんて、と思った私はまだお金を受け取っていないし、PayPalでの送金をキャンセルしてANZの振込にチェンジしてくれ、と頼みました。しかし、彼女は「あなたを信用して300ドル追加で支払ってあげる、その代わり絶対に返してね」と言ってきたのです。そしてバカな私は「え？そうなの？ほんならお願いします」となりましたw

アップグレード後もカメラ代も追加支払いの300ドルも確認できず

私は自分で銀行やクレジットカードをPayPalに紐付けし、その結果どういう仕組みは私のアカウントはビジネスアカウントにアップグレードされました。しかし、PayPalのアプリ上やサイト上の全てのページを確認しましたが、こういう振込みがありました、などの情報は確認できなかったのです。しかも受け取ったメールでは私は250ドル＋300ドルを受け取れるはずなのに500ドルの受け取りになっていました。その間、2～3日に一回しか返信してこなかった彼女が煽るように「Are you there？」などとメッセージを連発で送ってきていました。私はこれは誰かに相談する必要があると、ネイティブの人に相談するとこれは100%詐欺だから、お金を払う必要はないよ、と言ってくれました。

まとめ

いかがでしたか？これは私の経験談ですが、Facebookのような本名と顔を晒す信頼性が高いと思われるSNSでもこのような詐欺があります。皆さんも「なんかおかしいな」、と思ったら「違う国だからかな」、ではなく一旦立ち止まって「本当にそうか？」と日本で調べてみたりネイティブの人に相談してみてください。