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ワイタンギ・デイにワイタンギと首相。
この関係は終戦記念日に靖国に日本の首相が行くかどうかの議論と似ているかもしれません。

ワイタンギ・デーは、ニュージーランドの歴史においで
一番重要な条約、ワイタンギ条約が結ばれたことを記念する日です。
しかしこのワイタンギ条約はマオリ語・英語の2つがあり
双方の翻訳が完全ではなく、
意味がマオリ語と英語で全く違う部分があります。
そのためこの条約のもと曖昧に入植が進められ、
マオリが土地を失ったこともあり、
のちのマオリの抵抗運動や、
もとに今でも土地の問題につながっています。

このような背景から、マオリ族の中では
政府に反発する人ももちろんいます。
ワイタンギ・デーという重要な日に、
政府の一番偉い首相や大臣が来るのですから
もちろん反対運動もいる人がいます。

そのため時の首相によっては、
ワイタンギ・デーにワイタンギを訪問するかどうか異なります。
現に元首相のビル・イングリッシュは去年は訪問してません。

今年はジャシンダ・アーダーン首相が訪問しました。
そしてマオリ族から歴史的な対応があったと
各メディアで注目を浴びています。

まずポワフィリとよばれるマオリの儀式では
ウェロと呼ばれる挑戦があり、
若いマオリ戦士が敵か味方かを見分けるために、
地面に葉や木の枝を訪問者の前に落とします。
これを挑発に乗ることなく、冷静に受け取れたら
味方(お客様)としてマラエ(集会所)に迎え入れます。

このウェロは男性に対してのみで、女性には行われません。
しかし今回の訪問者の代表は女性首相。
どうしたかとなると、首相のパートナーの男性が
首相の代わりにウェロで枝を拾うという役割を担いました。

またポワフィリ中は女性は発言できませんが、
アーダーン首相はスピーチを認められました。
これは歴史的快挙です!!
(以前女性首相だったヘレン・クラークは不可能でした)

様々な期待や新しい道を切り開いていく女性首相。
これからの活躍も目が離せませんね。

詳しくは下記のニュースを読まれてくださいね
Prime Minister Jacinda Ardern makes historic speech at Waitangi