学校休暇で旅行に出かける人が増えるなか、オンラインで予約した宿泊施設が実在しない「偽物件」詐欺への注意が呼びかけられている。英国では最近、首相官邸であるダウニング街10番地が「1泊55ポンドのロンドン中心部の宿」として予約サイトに掲載される騒ぎがあった。これは予約システムの欠陥を明らかにするために仕組まれた実験だったが、わずか20分間で14人が申し込んだという。
オンライン安全団体ネットセーフのショーン・ライオンズ氏は、同様の詐欺はニュージーランドでも「間違いなく」起きていると指摘。国内の物件でも海外の物件でも被害が出ているという。注意すべきサインとして、ホストから直接連絡があり「支払いがうまくいかなかったので別の決済サイトのリンクを送る」と言われたり、「手数料を避けるため」と予約サイト外でのやり取りを求められたりするケースを挙げた。
ライオンズ氏は、10年前は偽物件の作成に多くの時間や写真加工の技術が必要だったが、今はAIの普及で詐欺をより本物らしく見せることが容易になっていると説明。本来は不正のパターンを把握できる予約業界側が対策を強化すべきで、消費者だけに責任を負わせるべきではないとしつつも、利用者自身も警戒を怠らないよう求めた。
被害に遭った場合、返金の可能性は支払い方法によって大きく変わる。銀行経由やクレジットカードでの支払いは取り戻しやすい一方、詐欺師が好む送金や暗号資産では回収が非常に難しくなる。同氏は「おかしいと気づいたら、できるだけ早く行動することが大切だ」と話している。
