クイーンズタウンの高級ホテル「The Rees Hotel」(運営:Rees Management Limited)が、ヘリコプターで西海岸のビーチへゲストを送迎し、そこで獲れた生のCrayfishを高級3コース料理に提供する「The Rees Ultimate Heli Crayfish Dining Experience」というVIP体験ツアーを実施。しかし、獲ったCrayfishを商業目的で販売したとして、1万2,000NZドル(約2.2万NZドル相当)の罰金を科されました 。
ニュージーランド漁業法および記録保持の規則によれば、商業目的で魚介類を取引する場合は漁業ライセンスと厳格な記録管理が義務づけられています。しかしホテル側はライセンスを取得せず、獲れたCrayfishの記録も保持していなかったため、法律違反と判断されました 。
このVIP体験にはゲスト1名あたり4,650〜7,750NZドルの料金が設定されており、非公開の高額プライベート体験であることが問題視されました 。
漁業規制当局(MPI)の南部地域マネージャー、ギャレス・ジェイ氏は、「ルールは資源を保護し、公正な市場を維持するため存在する。商業活動としての魚介利用は明らかに規制対象」と述べ、違反が指摘されたにもかかわらず事業者が改善しなかったことに強い懸念を示しました 。
この件は、2023年に判明した高級宿泊施設でのCrayfish体験ツアー違反に続くもので、以前から漁業違反への監視が強化されている事例のひとつです 。
このニュースは、高級体験の陰に潜む規制軽視の問題と、当局の厳しい姿勢を浮き彫りにしています。