ワイカト地方の山中に3人の子どもを連れて4年近く潜伏し、昨年9月に警官と銃撃戦の末に射殺されたトム・フィリップス被告のケースについて、政府による公開調査の報告書が9月15日に公表された。サイモン・ムーア判事(勅選弁護士)がまとめた報告書は、警察とオランガ・タマリキ(児童相談機関)が情報を共有し連携していれば、2度目の失踪を防ぐか、より早期に子どもたちを発見できた可能性があったと結論づけた。
報告書によると、子どもたちの母親や姉2人は最初の失踪後から繰り返し当局に懸念を伝えていたが、その訴えは「軽視され、脇に追いやられ」、姉の一人が提出した宣誓供述書に至っては誰も目を通していなかったことが判明した。オランガ・タマリキは家庭裁判所に対し子どもたちは「全く問題ない」と伝え、家族の懸念や警察の捜査状況を共有していなかったという。
ルイーズ・アップストン社会開発相は子どもたちに直接謝罪し、「当局はあなたたちを守るために実行可能な手立てを尽くさなかった。深くお詫びする」と述べた。オランガ・タマリキのアマンダ・マル長官も「読むのがつらい内容」と認めている。報告書は9項目の改善提言を示しており、警察とオランガ・タマリキの情報共有強化や、銃の所持に関する警告への迅速な対応などが求められている。
