ネパールと中国チベット自治区の国境地帯で8月26日、氷河の崩落に伴う大規模な鉄砲水と土砂崩れが発生し、ネパール警察によると死者は160人を超えた。当初は外国人341人を含む約403人が行方不明とされ、被害はネパール北部ラスワ郡の観光ルート沿いに広がった。ネパールの外相は、地震で誘発された土砂崩れがレンデ川をせき止め、一気に決壊して下流を襲ったと説明。専門家は、上流に土砂が残っていれば「第2の洪水」が起きる恐れがあると警告している。同じ川はこの14か月で2度目の氾濫となった。
この災害で、ニュージーランド人5人が安否不明になっていると報じられている。元名誉領事のディネシュ・カドカ氏は、ネパール警察から行方不明の「5人のキウイ」の名前を伝えられたと明らかにした。ただ、NZ外務貿易省(MFAT)はこの人数を確認できないとし、ニューデリーの高等弁務官事務所を通じて「影響を受けた可能性のあるニュージーランド人」について情報収集を進めているとしている。外相を兼ねるウィンストン・ピーターズ氏は「ラスワ郡とネパール・中国国境地帯の洪水と土砂崩れを深く憂慮している」との声明を出し、ラクソン首相も現地の映像を「胸が張り裂ける思いだ」と述べて哀悼の意を表した。
ニュージーランド国内のネパール系コミュニティにも衝撃が広がっている。ホークスベイのネパール人団体は、被災地へ資金を送るための計画づくりを始めた。関係者は「世界のどこにいても、ネパール人は今みな心を一つにしている」と語る。行方不明者には隣接するチベット側へ向かう外国人旅行者が多く含まれていたとみられ、各国が自国民の安否確認に追われている。ネパール当局は道路の寸断で救助活動が難航しているとして、行方不明者の捜索を続けている。
