ニュージーランドは日本と違ってEFTPOSが普及しているため、普段じっくりとニュージーランドのお札を見る機会がありませんね。
誰がお札の肖像として使われているか、パッと思い出せますか?肖像が描かれているのと反対の面にはどんなものが描かれているか思い出せない人も意外と多いのではないでしょうか。
そこで今回と次回の2回に渡って、ニュージーランドのお札に描かれている人や物を紹介していきます。
5ドル札
5ドル札に描かれている肖像はエドモンド・ヒラリー(Edmund Hillary)という冒険家です。彼はエベレストを初めて登頂した人物の1人であり、南極点と北極点、それとエベレストを含めた世界三大極地を制覇した世界で初めての人物でもあります。
その横に描かれているのはニュージーランドで一番高い山(標高:3724メートル)マウントクック(Mt. Cook / Aoraki)。そのすぐ下に小さく描かれているのは、エドモンド・ヒラリーが南極点を制覇したときに使用したMassey Fergusonというメーカーのトラクターです。
またエドモンド・ヒラリーは世界でも珍しい、またニュージーランドで唯一存命中にお札の肖像になった人でもあります。お札が発行されたのは1999年、エドモンドヒラリーが亡くなったのは2008年です。
裏側はStewart Island(Rakiura)の北にある島Campbell Islandと、その島に縁がある動植物が描かれています。まず目を引くのがYellow-eyed Penguin、そしてRoss LilyとCampbell Island Daisyという花、そしてBull Kelpという昆布の一種が載っています。
10ドル札
10ドル札の肖像はケイト・シェパード(Kate Sheppard)です。エドモンド・ヒラリーのように日本人でも知っている有名な人ではありませんが、ニュージーランドの歴史上とても重要な役割を果たした人物です。
彼女は1893年にニュージーランドが世界で初めて女性の参政権を認めたときに、権利獲得のための活動で最も重要な人物だったとされています。
白椿(White camellia)は女性の参政権獲得の活動のシンボルとされ、活動をサポートしたメンバーに与えられていました。
裏側の鳥はBlue Duck(Whio)という絶滅危惧種の鳥と、左下の花はSnowcapやFiordland Parahebeと呼ばれる大きな分類で言うとオオバコの一種、そしてシダの一種Blechenum Fern(Mountain Kiokio)が描かれています。
ぜひ手元のお札をご覧ください
お札の柄を改めて見たり、そこに何が描かれているかじっくり見てみると思わぬ発見があって面白いですね。
次回は20ドル、50ドル、100ドル札に描かれている人や物を紹介します。