11月7日の総選挙に向け、クリストファー・ラクソン首相率いる国民党は10月2日、再選された場合に実行するとする9項目のエネルギー政策を発表した。電気料金の引き下げ、電力市場の競争促進、消費者の選択肢拡大を柱に掲げている。
政策には、開発業者や大口需要家、投資家が送電インフラを自ら整備し、その費用を利用者から回収できるようにする仕組みや、認定業者を自分で選んで送電網への接続を早く安く済ませられる制度が含まれる。また、太陽光発電を備えた家庭や事業者が好きな電力会社に電気を売れるようにするほか、乾燥した年の電力不足対策として「バックアップ電源市場」を新設するとしている。住宅や小規模事業者の太陽光発電の接続については2営業日以内の承認を目指す。
このほか、送電線使用料のルールの見直し、電力庁(Electricity Authority)の法的な目的に「手頃な価格」を明記すること、風力・太陽光・水力など再生可能エネルギー事業の許認可手続きの簡素化も盛り込まれた。さらに、家庭の電力関連投資やプラグイン式ソーラーの導入を後押しする低金利・長期の「ホーム・エナジー・ファンド」を創設する。AIデータセンターに対しては、自らの新規で安定した電源を確保することを求める。
エネルギー担当のシメオン・ブラウン議員は「安全で手頃な電力は、家庭を暖かく保ち、企業の競争力を維持し、雇用を生む成長を支える鍵だ」と述べ、「より多くの供給、より多くの競争、より多くの選択肢」を約束した。
これに対し、労働党のメガン・ウッズ議員は「見直しと規制緩和、そして問題解決を先送りする約束ばかりだ」と一蹴。国民党が3年間政権を担いながら電気料金を下げられなかったと批判した。物価高が続くなか、電気料金は選挙戦の主要争点の一つとなっており、各党の政策論争が一段と熱を帯びそうだ。
