子どもの福祉を研究する専門家11人が、11月7日の総選挙を前に、各政党に対し子どもの貧困対策の強化を求めるマニフェスト(政策提言)を公表した。「子どもの貧困対策グループ(CPAG)」がまとめたもので、筆頭著者のイネス・アッシャー名誉教授は「政府の政策がこの危機を招いた。ならば政府の政策で流れを変えられる」「勇気ではなく、常識さえあれば変えられる」と訴えている。
統計局のデータでは、2025年6月までの1年間に物質的な困窮状態にある子どもは14.3%、約16万9300人にのぼり、2022年からの3年間で約4万7500人増えた。2018年に法制化された「2028年までに6%へ」という削減目標の達成は、絶望的な状況だ。マオリの子どもの4人に1人、太平洋諸島系の3人に1人、障害のある子どもの4人に1人が困窮しているとされ、影響の偏りも大きい。
マニフェストは、最低賃金を生活賃金まで引き上げること、給付を賃金や物価の伸びに連動させること、そして「ワーキング・フォー・ファミリーズ」を親の就労・受給状況に左右されない一律の児童税額控除に置き換えることを柱に据える。これに対しアップストン社会開発相は、貧困の主因は「給付に依存する家庭で暮らすこと」だとして、親の就労支援を軸とする2026年度予算の福祉政策で状況は改善すると反論。就労に関わる「ワーキング・フォー・ファミリーズ」の見直しについては、追加の助言を求める考えを示した。
