ニュージーランドの学校で、児童・生徒が教職員に暴力をふるうケースが急増している。教育省の統計によると、2025年に教職員への身体的暴力を理由とした停学・出席停止は全国で1469件にのぼり、2022年から約46%増えた。このうち約79%にあたる1160件は小学校で起きており、特に1〜3年生では2022年の330件から2025年には639件へと、ほぼ倍増(約94%増)した。
1ニュースが独占で伝えた小学校教師のテレサさんは、教員歴25年の間に4人の児童から暴力を受けたという。あるときはあばら骨が激しい打撲を負い、生まれて間もない赤ちゃんを抱き上げることさえできなかった。妊娠中に殴られたことや、産休から復帰した後に再び殴られたこともあったと語る。背景には、支援員の予算が、子どもが学習目標を達成し始めた時点で打ち切られ、その後に行動が悪化した例があるなど、学校現場の支援体制の不足があるとされる。
教育省のジェフ・ショート副次官は「停学などの増加は、教職員への身体的暴力の増加を反映しており、非常に懸念している」と述べた。アラクラ・スクールのトゥテ・ミラ校長は「現場には実効的な対策が必要だ。すべての教室にティーチャーエイド(教員補助員)を置くための資金がどうしても必要だ」と訴えている。
エリカ・スタンフォード教育相は「もちろん懸念しており、だからこそ学習支援予算に7億5000万ドルを投じた」と説明した。一方、学校側からは複雑なニーズを抱える子どもへの対応は現状の資源では持続不可能との声も出ており、選挙を控えて教育現場の安全と支援のあり方が改めて問われている。
