ニュージーランド南島西海岸、ウェストポート近郊のカーターズ・ビーチに8月11日、巨大なピグミーシロナガスクジラの死骸が打ち上げられた。
海洋生物保護団体プロジェクト・ジョナによると、体長は21.7m、推定体重は約20トンに及ぶという。死因は不明で、今後の研究のため組織サンプルが採取された。
現場で撮影を行った写真家アリ・パリッシュさんは「間近で見る機会はめったにない。この海の壮大でおだやかな巨人が、なすすべもなく浜辺に横たわる姿は胸が張り裂けそうだった」とSNSに投稿し、涙をこらえきれなかったと明かした。多くの住民が現地に集まり、その姿を見守った。
ピグミーシロナガスクジラは地球最大の生物であるシロナガスクジラの近縁亜種で、体長は最大24mに達することもある。ニュージーランド近海には遺伝的に独自の個体群として700頭以上が生息するとされ、南タラナキ湾は重要な採餌場として知られる。かつて捕鯨により個体数が激減した歴史を持ち、現在も船舶との衝突や騒音公害、気候変動が脅威となっている。環境省(DOC)は地元イウィ(先住民マオリの部族)とともにティカンガ(マオリの慣習)に則った対応を進めており、遺骸の今後の扱いを検討している。
