皆さんは、オークランドから南東へ車で約2時間、コロマンデル半島のふもとに位置するハウラキ地区の街で、現在も稼働中の世界的に知られる金鉱やカランガハケ峡谷、昨年国内でビジネス表彰されたビーチもあるワイヒをご存知ですか?
そのワイヒで、4月25日のANZAC Dayに
第一次大戦中にワイヒの金鉱などNZ鉱山会社から欧州西部戦線に派遣されたトンネル技師を顕彰する記念碑のあるギルモア・レーク・リザーブ公園で、地元ワイヒの桜祭り協会(アリック・ゴードン・ロジャース代表)など有志のイニシアティブにより、ハウラキ地区議会の賛同の下、当時彼らを運ぶ英艦船を同盟国日本が護衛サポートした事実(※オークランド戦争記念博物館も紹介)を称えてワイヒのコミュニティから日本のコミュニティへ友情の証として、昨年11月に植樹した18本の桜トンネルを寄贈するプレートの除幕式に招かれ、ハウラキ地区のキャロル・デイリー議員とお披露目を行いました。北園シェフの桜餅も総領事と有香夫人から紹介し、歴史的な草の根交流の花が咲きました。
ここに至るきっかけは、ソフト飲料のL&Pで知られるハウラキ地区パエロアという街で日本語書籍の私設図書館プカプカを運営するジリアン・ヨーク/森下均夫妻のご厚意で、日本に関心のある方々から総領事の故郷の京都の話を聞かせてほしいとのリクエストに答え、昨年7月にご夫妻の図書館で座談会をさせていただいた機会でした。そこで光栄にもハウラキのトビー・アダムズ市長、桜祭り協会のゴードンさんとマクリーンさんにお会いしたという訳です。
この場には、京都で1984年から金剛流の能楽を学んでNZで第一人者として創作公演をされているジョン・デイビスさんとの出会いもあり、4月にオークランド公演で再会を楽しみました。日本の自分のゆかりの地を真剣に深掘りして色々再発見できるのも海外生活の楽しみと有難さです。
好きなことを大切にしながら相手の関心にも興味を持ちながら互いに知り合うことが、信頼と心の豊かさにつながる、これこそ交流の醍醐味ですね!皆さんも日本の北島の旅行でコロマンデルやワイヒに足を運ばれる際には。この新しい桜のトンネルにも足を運ばれ、約110年の時を越えた友情の力に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
記事・写真:松居眞司 在オークランド総領事
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