11月7日の総選挙を前に、国民党は10月12日、財政計画を発表した。党の財政担当スポークスパーソンであるニコラ・ウィリス氏は、再選された場合でも新たな減税は当面見送り、まず債務削減を優先する方針を明らかにした。「計画は減税への道筋を示しているが、今は減税の時ではない」と述べ、政府の財政が黒字に戻った段階で税負担の軽減を検討するとしたが、明確な約束はしなかった。
計画では、政府財政を2028/29年度に黒字へ戻す目標を改めて確認した。財源の一部として、対外援助予算から4億3120万ドル、「より厳格な福祉の条件設定とケース管理」で5億8300万ドルなど、約10億ドルの歳出削減を盛り込んだ。コア・クラウン債務の純額は2027/28年度にGDP比43.9%でピークとなり、2030/31年度には39.5%まで低下する見通しだという。
医療分野には154億ドルを追加し、歳出約束の88%を占める。うち146億ドルは物価・賃金・人口増に伴う費用増への対応で、ファーマック(医薬品購入機関)の医薬品予算への6億400万ドルの増額や、大腸がん検診の対象年齢を50歳に引き下げる施策も含まれる。まだ発表していない政策のための運営費は4年間で2520万ドルにとどまる。
労働党との比較では、両党とも24億ドルの運営費枠と2028/29年度の黒字化という枠組みでは一致している。違いは税と支出の中身にある。労働党の計画はキャピタルゲイン税などで約110億ドルの新規歳入を見込み、医療では年3回の無料GP受診などの新政策に約25億ドルを充てる。ウィリス氏は「国民党は低税率の党だ」と述べ、労働党とその連立パートナーが少なくとも9つの新税を提案しており、平均的な世帯の負担は年2263ドルになると主張した。これに対し労働党はキャピタルゲイン税以外の新税導入を否定している。
