11月の総選挙に向けた選挙戦が続くなか、労働党は10月4日、政権を獲得した場合の財政計画を発表した。計画によると、今後5年間の歳出増は245億ドルで、その一部を約110億ドルの新たな歳入で賄い、残りは既存の予算枠内で吸収する。2028/29年度の黒字化も視野に入れている。
新たな歳入の内訳は、政府の看板政策である企業投資促進策「インベストメント・ブースト」の廃止による77億ドル、商業用・住宅用の投資不動産を対象とするキャピタルゲイン税による28億ドル(全額を保健分野に充てる)、たばこ消費税の変更の撤回による3億6500万ドル、その他の節約による1億ドルとなっている。このほか、燃料税の3年間凍結や公共交通の週あたり運賃の上限設定も盛り込まれた。
一方、与党・国民党のニコラ・ウィリス財務相は、労働党が約束する「ペイ・エクイティ(同一価値労働同一賃金)」法の復活にかかる費用が計画に含まれていないと指摘し、「財政上の詐欺行為だ」と強く批判した。ウィリス氏は少なくとも110億ドルのコストがかかるとの見方を示している。労働党は、100日以内にペイ・エクイティ法を復活させる方針を掲げているものの、具体的な見積額は明らかにしていない。計画内の余裕枠で対応可能との立場だ。
KiwiSaverや生活費、スーパーマーケット間の競争など、各党の政策論争は日に日に熱を帯びている。有権者にとっては、各党の財源の裏付けを見極める時期に入ったといえそうだ。
