南島マールボロ地方ブレナムにあるウェイラウ病院で、産科の専門医が不在となる期間があり、妊婦を他の病院へ搬送するためにヘリコプターと乗務員が院内に待機していたことが分かった。上級医師組合が公式情報法に基づいて入手した資料により判明したもので、保健省(Health NZ)はヘリの費用が6万1331ドルだったことを認めた。
同院の産婦人科には通常4人の上級医がいるが、今年に入り1人が退職。8月31日の週には、専門医が緊急時に対応できる日がある一方、まったく不在の時間帯もあったという。保健省のデレク・シャーウッド暫定最高医務責任者によれば、この間に2人の患者がネルソンへ空輸され、2人が陸路で搬送された。分娩中の搬送はなく、マタニティ・サービスは開いたままで、専門的なケアはネルソンから遠隔で提供されたと説明している。
9月初旬が出産予定日だった匿名のマールボロの母親は、「産科医がいないなんてどうしてあり得るのか、理解できなかった」と語る。ネルソンで陣痛が止まり、ブレナムに産科医が戻るまで同市のモーテルで待機。夫が毎日往復したという。最終的にはウェイラウ病院で出産し、スタッフの対応には感謝しつつ、「他の誰にも同じ経験をしてほしくない」と話した。
救急部門のニッキ・ロールトン医師は、当日の朝になって初めて事態を知り、「産科医ではない自分には怖いことだ。事態は急変し得る」と述べた。ケイ・ホール医師は、強風や霧ではヘリが飛べない点も指摘している。保健省のフィル・ウェブル氏は、休暇と退職で「いくつかの空白が生じた」と認め、周知が不十分だった可能性にも言及。4人目の医師が採用済みで、1月に着任する予定だ。
