タラナキ地方ワイタラにあるオワエ・マラエ(マオリの集会所)が、新築した食堂棟(ワレカイ)への太陽光発電の導入で電気代が急増したとして、ほかのマラエに注意を呼びかけている。月額約400ドルだった電気代は、多い月で2000ドルに跳ね上がった。節約を見込んで導入したにもかかわらず、結果は逆になった。
マヌコリヒ・パ・トラストのロイナ・グラハム事務局長は、ニュープリマスで開かれるエネルギーサミットの前段会合で、不適切な助言や業界の思い込みで設備が必要以上に高額になったと説明した。地元の再生可能エネルギー専門家が調べたところ、約70世帯分に相当する300kVAの変圧器が設置されていた。さらに、葬儀(タンギハンガ)などの行事でピーク時に大量の電力を使うため、固定の送電線料金が事業者向けの高い料金に引き上げられていた。普段はほとんど使われていない施設にもかかわらずだ。
施工業者のHELリムー・エレクトリカルは、外部エンジニアが大型変圧器を指定したもので、将来の住宅などの増設を見込んだ容量だったと説明した。また、同社のカラム・マルゲッツ社長は、高い送電線料金は顧客に十分説明されないことが多いと述べた。また、マラエには余剰電力を売る契約がなく、電力小売会社が3年間無償で余剰分を受け取っていた(のちに収益相当額は返還された)。屋根のパネル1枚に影がかかるだけで、つながったアレイ全体が発電を止める問題もある。
専門家のルカ・テ・モアナ氏は、これは例外的な事例ではなく、マラエにとって公平な料金体系への制度的な見直しが必要だと指摘し、助成機関が事前の実現可能性調査を求める傾向が強まっていると述べた。オワエ・マラエは、ピーク時の需要をまかなう蓄電池の導入や、系統から離れる完全オフグリッド化を検討している。
